神戸以東、大阪方面では雨が降っていたようですが、明石は雨の予報が外れ、時々青空も見える明るい曇りの一日でした。
おかげで、諦めていたスタンダードの植え替え作業ができました。
昨年までは我が家の門柱の脇で咲き誇っていたスタンダード作りのマーガレット メリルです。
我が家を建てた時からずっと良香を漂わせてくれていた樹齢35年以上の株でしたが、この2、3年で急激に樹勢が衰え、とうとう今年の10月には枯れてしまいました。
しかし、幸いにも
にも書きました通り、しっかりとお世継ぎの準備ができていましたので、今日、植え替えをしました。
まず、作業開始前の枯れたスタンダードの様子。
柊南天(ヒイラギナンテン)に覆われていますので、まずは足元を整理します。
足元の輪(矢印)は、このスタンダードを植えた時にセッティングした金属製支柱の朽ち果てた残骸です。
この輪の部分はまだ作業の邪魔になりませんでしたが……(厄介モノは後述)。
テッポウムシの食害で穴だらけ、樹の中はほぼ空洞、表皮はカイガラムシで真っ白……と、哀れな姿でした。
ちょっと掘っただけで、すぐに上部は折れました。
苦労したのはこの後です。
矢印は、金属製スタンダード支柱の根部で、地中深く差し込んでありました。
これを枯れたスタンダードの根とともに掘り出すのに、大変苦労しました。
大汗をかきながら、1時間近くかかってやっと掘り起こしました。
地中60㎝以上埋め込んでありました。
30数年前、私も30歳ちょうどくらいの年齢……今更ながら「若かったんだなあ」と、タイムカプセルを掘り出したような気持になりました。
一方、スタンダードの根元はテッポウムシの穴が「貫通」していました。
土に埋まっていた金属製スタンダード支柱の残骸を除去した後の作業はスムーズでした。
35年以上もばらが植わっていた地面ですので、出来る限り深く・広く掘って、土を入れ替えます。
直径約1m、深さ約60㎝の土を入れ替えます。
使用する用土は、昨日鉢植えに使ったもの(園芸用土・腐葉土・赤玉土中粒)と全く同じです。
ただ、植え穴の下半分(30㎝程度)に発酵牛糞堆肥を20ℓ入れてよく攪拌します。
ここでお世継ぎ登場。
昨年9月に芽接ぎをしていたマーガレットメリル……その「生い立ち」は後述します。
思いのほか根を張っていて、鉢から抜くのに苦労しました。
鉢の側面を何十回も殴りつけてやっと抜きました。
今回のスタンダードに限らず普通の鉢植え株でも、地に植え替える場合は根鉢を崩さずにそのままの形で植えるのが良いと思います。
元気に成長していて根頭癌の疑いのない株は、土を落として根を裸にするというストレスを与えない方が、春以降の成長が良いように思います。
十分に水を与えながら植え付け、スタンダード支柱の代わりに金属製農竹3本で支えます。
接ぎ口が剥がれないように農竹に縛り付けて固定しておきます。
これで「お世継ぎ」の植え付け完了です。
なお、今回はばらの「先輩株」たちの間に割り込んで植え付けるのではなく、他の株からちょっと(1.5mほど)離れた位置に植えましたので、「先輩株」たちからの干渉防止のための「鉢植え作戦」↓ はしませんでした。
昨年(2021年)初めから、前ブログ担当・Y君に変わって私が書いておりますが、今回植え付けた「お世継ぎ」の一部始終に言及しておりまして、我ながら面白く読み返しました。
まずは、台木の挿し木から。
1日中バラと戯れました - 関西ばら会 (hateblo.jp)
その後の様子は、
6月には活着が確認できました。
エエ感じで2番花が咲き始めました - 関西ばら会 (hateblo.jp)
芽接ぎをしたのは9月23日でした。
活着を確信したのが10月2日です。
エエ写真?が撮れました - 関西ばら会 (hateblo.jp)
その後、順調に生育しています。
今年(2022年)に入って春花剪定で、接いだ芽の上でバッサリと剪定しました。
3月になって芽が伸び始め、
鉢を定位置に並べました - 関西ばら会 (hateblo.jp)
春の嵐にも耐え、
新葉が展開し、
4月の講習会 盛況でした - 関西ばら会 (hateblo.jp)
以下略……というわけで、今日、2代目として家督を相続した次第です。
さて、1週間の採花を振り返っておきます。
少しずつですが、毎朝まだ採花できています。
ダブルディライトの「花中花」の蕾が大きくなりました。
しかし、ふと足元を見ると、
明後日(22日)は早くも二十四節気の小雪、暖かい秋だったとはいえ、ムシの季節はとっくに終わっています。
というわけで、我が家の「冬支度」……鉢の土替えの準備も万端です。
今週水曜日の勤労感謝の日。
我が家の「ばら藪(やぶ)」の足元の雑草を抜きたいのですが、雨降りの予報。
どうなりますことやら。