キリっと冷え込んだ朝。
多少風はありましたが、快晴の1日でした。
今日は予定通り、地植え株に「冬の元肥」を施しました。
毎度申し上げますが、私の「冬の元肥」は世間の「ばら作り教科書」とは全く違います。
教科書には油粕や骨粉・魚粉・鶏糞などの有機質肥料をたっぷりと与えるように書いてあります。
しかしそれらの肥料(特に油粕)には窒素分(N)が多量に含まれます。
窒素分は樹の成長には不可欠ですが、花には無い方が良い成分(だと勝手に思い込んでいます)。
窒素分が残っている状態で咲いた花は、花芯が乱れる上に花色がボケます。
つまり、冬の元肥で窒素分を与えてしまうと、それが分解し始めるのは気温が上がる3~4月以降。
当然5月上旬~中旬の花期には窒素分が効いた状態で花が咲きます。
それでは良花を望むべくもない!
だからこそ、私は冬元肥で与えるのはリン酸(P)とカリ(K)のみ。
樹の成長に必要な窒素分は、春の花期が終わった直後の5月下旬~6月初旬(梅雨入り前)に与えます。
この時期に与えた窒素分は梅雨の水分と高い気温によってすぐに分解を始め、シュートの発生にも寄与する……と、農学など全く知らない文系頭で考えています。
とは言っても、「もみがら堆肥」の成分表を見ると「窒素全量2.4%」になっていますね。
まあこの程度の窒素分であれば、春花への影響は少なかろうと自分勝手な判断をしている次第です。
それはともかく、我が家の約80株の地植え株に対して、320ℓ の「もみがら堆肥」と40㎏の「PKハーベスト」を施します。
リン酸肥料として数年前までは「バットグァノ」を使っていましたが、大変高価な上にカルシウム(Ⅽa)が多量に含まれることが気になり、近年は「PKハーベスト」に変えました。
「PKハーベスト」にも「石灰」が26%含まれますが、その名の通りカリウム(K)が多く含まれる「リンカリ肥料」ですので、「バットグァノ」よりも成分バランスは優れていると思います。
品種による多肥・寡肥、株の生育状況など、一切無視。
地植え株の根はどの樹の根がどこに伸びているのか全く分かりません。
コンテストに入門した当初は、多肥品種・寡肥品種などのグループ分けをして植えていましたが、約40年の間に何度も植え替えをした結果、そのグループ分けもなくなっています。
というわけで、この上なく「エエ加減」な施肥をしています。
が、結果的に「良い加減」な施肥になっているようで、コンテストでも「勝てる花」がたくさん咲きます。
また、20年ほど前までは、施肥の際に様々な微量要素剤を混ぜたり、特殊な土壌改良剤を使用したりしていましたが、今から考えると全くの無駄!無意味!自己満足に過ぎなかったと思います。
ムズカシイ肥料配分やら特殊肥料やら土壌改良剤やら……全く無用だと考えています。
で「エエ加減」な施肥は、まず
これが1株分、約500gのPKハーベスト。
これを株間にザっと撒きます。
我が家の株間は基本的に60㎝しかありません。
「株の周りをぐるりと溝を掘る」などという芸当はできませんので、とにかく隙間に施肥します。
PKハーベストの上に4~5ℓ のもみがら堆肥をかぶせてから、
スコップの刃の深さ(25㎝程度)までグサッと掘り込みます。
掘った土を天地返しするイメージで攪拌してもみがら堆肥とよく混ぜ合わせます。
この時に、
しばしば根が切れます。
時には小指ほどの太さの根が切れることもありますが、全く問題ありません。
むしろ切れた所からまた白根が出ますので、根にとっては適度な刺激になっているのではないかと思います。
また掘っている場所に根があることがわかりますので、与えている肥料(PKハーベスト)が樹の栄養になるのが証明されていることにもなるでしょう。
午後4時前に施肥が完了しました。
土が掘り返されて盛り上がり、「作業完了」の満足感に浸っております。
盛り上がった土は、2~3回雨が降れば落ち着きます。
ツルばらの誘引、鉢植えの土替え、地植え株の元肥入れ、そして接ぎ木……と、この「ばら作業休暇」中に行うべき作業が、本日で完了しました。
ただ、作業用にお借りしていた畑(第1作業場)の片付けが残っています。
これが明日の作業です。
また防虫ネットを張るフレームがあちこちで壊れていますので、その補修もしたいのですが、この休暇中にできるかどうか。
実は「花と緑と自然の情報センター」に提出すべき書類の作成……失念しておりまして。。。急いで作って送らねば!!