3連休もあっという間に最終日になりました。
今日は昼前から雨が降り始め、薄ら寒い1日です。
さて春の剪定について、3日目になりました。
一昨日(2月11日)、剪定の折に撮影した画像の中から、まだご紹介していないものを何枚か貼ります。
まず、昨年5月にトゲナシノイバラのツルを挿し木し、それを台木として9月にT字芽接ぎをしたスタンダードづくりのマーガレットメリルです。
接ぎ木部分より上の枝はトゲナシノイバラの芽が膨らんでいます。
接いだ芽のすぐ上でバッサリと剪定しました。
1~2週間で接いだ芽が伸び始める……はずです。。。
昨日、鉢植えの「二毎芽(にまいめ)剪定」のお話をしました。
下から数えて2段目の芽のすぐ上で切る「超・強剪定」ですが、芽の見極めにはくれぐれも注意をしてください。
枝の生え際に全く動いていない③の芽があります。
「ふっくらと膨らんだ芽のすぐ上で剪定する」というばら作り教科書の教えに反しますが、この芽③も「二毎芽」のうちの「一芽」と数えます。
したがって「二毎芽剪定」をするならば②の芽のすぐ上で、「三芽(みめ)麗しく剪定」をするならば①の芽のすぐ上で切ります。
(今は動いていない③の芽ですが、①または②の芽で剪定すると、時期が来れば必ず動きます。)
③の芽が伸びるとベーサルシュート(根元からのシュート)と同様の扱いとなり、秋以降の主幹枝になる可能性が高い芽です。
そこで「注意を要する」のは以下のパターン。
上の青い矢印には芽が見えています。
しかし下の赤い矢印は葉の跡はありますが、芽がありません。
先ほどの全く動いていない③の芽と、このように葉の痕跡はあっても実際には芽のない「なんちゃって芽」との見極めに注意を要します。
「超・強剪定」をする場合は、芽の存在を必ず確認してください。
次に、病害虫についてもちょっと触れておきます。
剪定をする前、枝が茂っていて気付かなかったのに、剪定が終わって枝間がスッキリすると見えてくる病害虫があります。
その代表格がカイガラムシでしょうか。
一昨日も剪定している最中に、若い枝に寄生しているカイガラムシを発見しました。
まだ芽が動いていませんので、濃厚消毒ができます。
私はしませんが、石灰硫黄合剤(8~10倍)をジョウロで撒いたり、通常の定期散布で使用する殺虫剤・殺菌剤・ダニ剤などを2倍の濃度で散布するなどの作業をなさる場合は、剪定直後に実施するのが良いと思います。
剪定後10日~2週間で芽が動き始めます。
このように芽が動き始めると、濃厚消毒が出来なくなります。
さて、最後に剪定以外の近況です。
12月下旬に誘引したツルばらは、確実に芽が動いています。
接ぎ木は1株の失敗もなく、すべて順調です。
例のお世継ぎチンチンとロク レアもエエ感じで新芽が伸びています。
接ぎ木苗の管理として、新葉が4~6枚展開した段階で一度ピンチして2段目を伸ばすという大家たち(確実園の前野さん・熊本のF名人など)がいらっしゃいます。
私は(面倒くさいので)その方法は採らず、このまま伸ばして枝の頂上に小さな蕾を見つけた時に、一番上の5枚葉の上でピンチするという、普通の育て方をします。
以上3日間連続で、私自身の春の剪定をご紹介いたしました。
2月6日の講習会の折、ご質問くださった皆様の参考になれば幸いです。