昨日の暴風は夕方5時前には随分マシになりました。
明石のアメダスでは午前中に最大瞬間風速 21.2 m/sec(南南東)を記録していました。
天候が回復した今朝になって庭を見回りますと、
ツルばらの新芽の被害は予想より少なくて済みました。
例の、ねじれていたツル枝は、ねじれ⇒裂け目 になっていました。
そして、ふと足元を見ると、
折れた芽が横たわっていましたが、ツルばらなのかHT種なのか?折れた箇所が見つかりませんでした。
で、 ↓ これは ❓
上の赤い矢印……犯人は「暴風」ではなく、どうやら「私」。
写真を撮っているうちに やらかしたようです。
仕方なく、下の青い矢印まで切り戻しました。
この事故を起こしたときに撮影していたのは、ずっとご紹介している2年児のモンシェリです。
40㎝ほど伸びたシュートを処理します。
シュート処理は、主に春の花後(5月下旬以降)に行うことの多い作業で、この時期に実施することは珍しいのですが、とりあえず以下のような処理をしました。
まずは上部の5~6cmを折り取るつもりで(勘に頼って)①のところに爪を立てて折ります。
ポイントは「葉柄の生え際のすぐ下」を折ることです。
通常の剪定は「芽のすぐ上」を(刃物で)切りますが、シュート処理は「葉のすぐ下」を(爪で)折ります。
爪で折ることによって、シュートが細胞に沿って自然に折れ、枯れ込みが防げます。
また葉のすぐ下で折るのは、2~3日で折れた部分から水分が抜けて折り口が1cm近く萎びますので、すぐ下の葉の付け根にある「2段目として伸びる芽」に影響を与えないようにするためです。
そこで①で折った後、その葉の付け根を確認します。
ご覧のように、すぐ上の葉の付け根の芽が動いています。
これではシュートに残っている②の部分の芽も動き始めている可能性があります。
すでに動き始めた芽は細い枝になってしまいますので、改めて②のところ(葉のすぐ下)を先ほどと同様に爪を立てて折ります。
折り取った葉をむしって、①の時と同様に芽の動きを確認します。
これも動いていました。ダメです。
さらに1段下の③を折ります。
これなら「ぎりぎりセーフ」でしょう。
というわけで、結局シュートが30㎝弱になりました。
次に、早くもこんな株がありました。
どこかに違和感がありませんか?
ヒントは根元です。
もう少し近づきます。
根元から3本の芽が伸びています。
ベテランにはすぐわかると思いますが、慣れていない方にはムズカシイかもしれません。
実は矢印の2本は台芽です。
いずれもクラウン部分(株のげんこつ部分)から出ているのではなく、地中から伸びています。
根元を掘ってみるとよくわかります。
用土を台芽の発生部分まで(へらなどを使って)掘り下げ、台芽の生え際を親指で地中に押し下げるようにえぐり取ります。
普通はこれで終わりですが、ちょっとしたお遊びをします。
今回のように台芽に根が付いているのは「エエ仕事」ができた証左で、完全に台芽を除去できたことを表しています。(ただし地中の台芽がえぐり取られた部分は、新たな台芽の発生場所にもなります。今回そこに刺激を与えたわけですから、また必ず同じ場所から台芽が発生します。2~3ヶ月の間は、この株には要注意です。まあそれだけ台木が元気な証拠だと諦めるしかありません。)
で、遊びと申しますのは、この根付きの台芽をトゲナシノイバラとして育てる……というお遊びです。
育てた株は、年末年始の接ぎ木の台木として使えます。
で、またまた矢印は、
昨年何かに使って、土を入れたまま放ったらかしにしてあった鉢を使ったところ「先客」がいました。
肉食のナナホシテントウはアブラムシを食ってくれますので大切にします。
次、大晦日に接ぎ木をした新苗たち、昨日までは(暴風の中でも)24時間、衣装ケースに入れたまま軒下に置いて外気と陽光と風に慣らしました。
今朝は、彼らに灌水代わりの液肥(1000倍)を与えつつ、
蕾の乗った枝先は、
青の矢印のところを、爪の先を使ってピンチします。
ちなみに先週ピンチしたものは、
この程度、芽が伸びています。
これらを衣装ケースから出して、軒下に並べました。
今日からは雨の日も風の日も、この状態で管理します。
スタンダード作りの芽接ぎ苗は、ず~~~っと外に居ました。
以上、ぜ~~~んぶひっくるめて、葉が展開し始めています。
今春はまだアブラムシの寄生やガの幼虫による食害を全く発見してはいませんが、そろそろ定期薬剤散布を開始する時節が到来している……と判断いたしました。
夕方、今年最初の薬剤散布をしました。
フルピカ フロアブル(殺菌剤)……15CC
スピノエース フロアブル(殺虫剤)……10CC
アプローチBI(展着剤)……40CC
水……50ℓ
通常、フルピカ フロアブルは2000~3000倍、スピノエース フロアブルは2000~4000倍、アプローチBIは1000倍で使用しますが、現在はまだ葉が柔らかいので、薄い濃度で散布することが大切です。
目安として、半分~3分の2程度の濃度(本来1000倍であれば1500~2000倍、本来2000倍であれば3000~4000倍)で散布します。
この時期に本来の濃度で散布しますと薬害を生じ、葉が縮れたり鋸歯(葉の周囲のギザギザ)が枯れたように褐色になったりします。
そうなれば、コンテストの出品を諦めざるを得なくなります。
薬害に注意しつつ、今日から10月の末(あるいは11月上旬)まで、週1回の定期薬剤散布が延々と続きます。
ウダウダと冗長で内容も散漫なブログになってしまいました。
失礼しました。