関西ばら会

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関西ばら会です! 長居公園内「花とみどりと自然の情報センター」にて「やさしいばらの育て方」の講習会を行っております。(要予約 教材費200円のみ必要 原則偶数月 第1日曜日 14:00~16:00 お申込み・お問い合わせ 花と緑と自然の情報センター 06-6694-8788) Mail: kansaibarakai@yahoo.co.jp

(番外編)シュート枝の秋花剪定

今日は月曜ですが、土・日の更新で書ききれなかったシュート枝の秋花剪定について、番外編として書き加えます。

 

昨日(9月4日)に、鉢植えを一斉に剪定しましたが、我が家の鉢植えは2月に「二毎芽(にまいめ)剪定」を行った結果、多くのシュートが発生しています。

基本的に鉢植え株は、現在、今年発生したシュート枝のみになっています(8月28日にご紹介したラ マルセイエーズのような例外もありますが)。

シュートの本数は、8号鉢で2(±1)本、10号鉢で3(±1)本を原則にしています。

 

今回のモデルは、10号鉢の「レッド広島」です。

剪定前ー1

根元から4本のシュートが出ています。

剪定前ー2

最も太い矢印のシュート枝を秋花の「主役の枝」としました。

主役の枝に近づきます。

剪定前―3

別の角度から見ます。

剪定前―4

1段目、2段目はシュートピンチをしました。

3段目および4段目は花を咲かせて採花しましたので、枝が短くなっています。

剪定前―5

4段目を咲かせている最中に、2段目と3段目の境目から2本の「脇芽シュート(?)」が発生しましたが、これも花を咲かせて採花しました。

秋花剪定は、どう見ても2段目で行うのが適切でしょう。

そこで、「上の方から下の方に」向かって剪定するにふさわしい良芽を探します。

剪定する芽を探す―1

①の「節」で剪定することも可能ですが、やや樹高が高くなります。

②③の芽をよく見ると、

剪定する芽を探す―2

見にくいかもしれませんが、芽をピンチした跡があり、剪定箇所として不適切です。

さらに下を見ます。

剪定する芽を探す―3

④の芽はふっくらと膨らんだ良芽です。

ここで剪定しても良いのですが、例によってすでに動いた③の芽のすぐ下ですので、もう1芽下の方が安全だと思います。

剪定する芽を探す―4

というわけで、⑤の芽を見ると、④よりも一層ふっくらとした美人でした。

迷わず⑤で剪定することにしました。

主役の枝の剪定―1

主役の枝の剪定―2

この主役の枝の高さを基準にして、他の枝も剪定します。

脇役の枝の剪定―1

主役の枝の隣、グリーンの矢印のシュートを切ります。

やはり「上から下へ」向かって良芽を探します。

脇役の枝の剪定―2

⑥の「節」で剪定することも可能ですが、やはり樹高が高くなります。

⑦の芽はすでに5㎜ほど伸びています。

そこで⑧ですが、

脇役の枝の剪定―3

すでに動いた⑦の芽のすぐ下……という点も気になりますが、葉柄の付き方も含めてちょっと歪んでいませんか?

お世辞にも「美人の芽」とは言えません。

それに対して、

脇役の枝の剪定―4

もう1段下の⑨は、まだ「ふっくら」とはしていませんが、「どっしりとした芽」に見えます。

というわけで、⑨で剪定することにしました。

脇役の枝の剪定―5

以下、同様に脇役のシュート枝を剪定しました。

とりあえず剪定終了

通常はこれで剪定終了ですが、私は例の「もうひと仕事」をします。

剪定した芽が着実に動き始めるように刺激を与える作業です。

すなわち、剪定した個所の葉をむしり取ります。

剪定の仕上げ―1

剪定の仕上げ―2

剪定の仕上げ―3

これで完全に剪定終了です。

剪定終了

以上、シュート枝の秋花剪定でした。

秋花剪定 一気に終わらせました

残暑の厳しい1日でした。

日中の陽射しは「痛い」ほど。。。

しかし空の高さは秋です。

今朝の採花はバケツ2杯でした。

9月4日 朝

この中で一応「花らしい花」は、

9月4日 鎌倉

トゲのないばら「鎌倉」でした。

 

さて、台風11号が東シナ海から九州北部に接近中。

現在気圧は935hPa……再発達しているとはいえ、当初心配していたほどの気圧の下がり方ではない模様。

明後日(6日)昼前に日本海に入る段階では965hPa、「強い」台風という勢力ですので、南風が吹いても塩害は回避できるかな?と思っています。

とは言え、強い南風対策として、本日、鉢植えも含めてすべての株の剪定を終わらせてしまいました。

 

9月4日 御神木―剪定前

9月4日 御神木―剪定後

手前の左と中が魅惑(左が御神木)、右が手児奈です。

奥の左が白秋、奥の右2株は手児奈です。

手児奈は一昨日(2日)に剪定を終了、魅惑と白秋は、本日予定通りの剪定でした。

 

9月4日 メルヘン・シーアブリスー剪定前

9月4日 メルヘン・シーアブリスー剪定後

シーアブリス(奥)は予定通りの期日での剪定ですが、メルヘンケーニギン(手前2株)は本来は6日(火曜日)に剪定予定でしたが、台風の強風で揺れるのがイヤですので、本日、予定より2日早く剪定してしまいました。

 

9月4日 レッド広島-剪定前

南向きの庭に陣取っているレッド広島。

本日が剪定予定日でしたので、バッサリと切りました。

9月4日 レッド広島-剪定後

右奥の背の高いのは、結束したツルばら(荒城の月・デンティベス)です。

 

9月4日 コンフィダンスなどー剪定前

9月4日 コンフィなど―剪定後

この一群が南風を最も強く受ける場所です。

コンフィ・シージャック・ピンクラスターなど、6日に剪定予定でしたが、本日バッサリと切って、風害を受けにくくしました。

 

そして何よりも、本日・6日(火曜)・10日(土曜)に分けて剪定する予定だった鉢植えですが。。。

9月4日 鉢植え―剪定前

9月4日 鉢植え―剪定後1

9月4日 鉢植え―剪定後2

というわけで、台風の強風で鉢が倒れるのを防ぐために、鉢植えの全株を一斉に(8月28日に剪定したラ マルセイエーズ・アンペラトリスファラーなどを除く)剪定しました。

パパメイアンや高雄、マダムヒデ等にとっては早すぎる剪定ですが、今年は鉢植えを一斉に剪定して開花日の記録を取ろうと思います。

地球温暖化が叫ばれ、気候がすっかり変わってしまったこの10数年。

思えば剪定花の日数の記録を長い間取っていません。

鉢植えの台風被害を軽減するために樹高を低くするこのチャンスに、亜熱帯化した昨今の気候の中で、品種ごとにどれ程の日数で開花するのかを調べようと思った次第です。

結果は10月下旬以降のブログでご報告できると思います。

もちろん「やさしいばらの育て方」のテキストにも反映します。

 

本日、地植えも鉢植えもすべて剪定を終えてしまいましたので、この先1ヶ月半はHT種の採花はありませんが、秋花剪定をしないフロリバンダがマンマイちゃん用の花(仏壇花)を担当してくれます。

9月4日 剪定をしないフロリバンダ種(円内)

 

剪定終了後に定期薬剤散布を行いました。

剪定が終了して葉数が減っていますので、通常は100ℓの薬剤を作って散布しますが、今回は80ℓの散布でした。

9月4日 定期薬剤散布

本日のレシピは、

フルピカ フロアブル(殺菌剤)……40㏄

コテツフ ロアブル(殺虫剤)……40㏄

ジェイエース水溶剤(殺虫剤)……80g

バイオアクト(ダニ忌避剤)……80㏄

マルチケーミン(微量要素剤)……80㏄

アプローチBI(展着剤)……80㏄

水……80ℓ

 

シュート枝だけの鉢植え株の詳しい剪定方法を、明日にでもアップします。

秋花剪定 進行中

珍しいコースを辿っている台風11号……本日(3日)16時には955hPaと気圧が上がっていますが、今後「非常に強い」レベルまで再発達して東シナ海を北上するという予報です。

対馬海峡を過ぎて日本海に入る6日の昼過ぎ、明石では非常に強い南風が吹きつけるでしょう。

潮風が上ってくる、我が家にとっては最悪の風……塩害が出るのではないかと憂慮しています。

 

先週から始めた秋花(のための)剪定ですが、超遅咲き品種から切り始め、現在、地植えはやや遅咲き品種(ローラ、さかと、マダムヴィオレなど)まで剪定を終了しています。

9月3日 朝ー1

黄色の円内が剪定を終了した手児奈、ゴールデンハートなど。赤の円内は明日剪定予定の魅惑です。

9月3日 朝ー2

同じく黄色の円内は剪定を終了した武州、狭山路、ジェミニなど。左側の赤い円は衣通姫(そどおりひめ)、右の赤い円内は6日に剪定予定のコンフィダンスとシージャックです。

 

前回のブログ(8月28日「秋花剪定を始めました」)で剪定のモデルにしたラ マルセイエーズですが、剪定後約1週間の今朝の芽の様子です。

9月3日 剪定後1週間の芽

「主役の枝」の芽ですが、剪定直後はこうでした。

8月28日 剪定直後の芽

剪定した時の「もうひと仕事」で葉をむしり取りましたが、その刺激でご覧の通り着実に芽が動いています。

 

さて、この1週間の4番花の採花状況です。

本格的に選定を始めましたので、来週以降はHT種は10月中旬の開花期まで、しばらくは花が極端に少なくなります。

朝の出勤前、採花に追われるのも1ヶ月半ほどお休みになります。

8月29日 朝

左下のバケツの赤い大輪花はクリスチャンディオールのシュートに咲いた花です。

夏花とは思えない立派な大きさ・花形で、全国展レベルのコンテストでもそこそこの賞が取れそうそうな秀花でした。

出勤前で時間がなく、アップの写真を残せなかったのが残念です。

(よく出来た花は花保ちも良く、4日以上、形を保っていました。。。花色の輝きはなくなりましたが。)

 

8月30日 朝

 

8月31日 朝

この日、コンフィダンスの枝変わり「織姫」の新苗の花が咲きました。

8月31日 織姫

伊丹ばら園で出た枝変わりです。

ばら作りを始めた30数年前、大苗を購入して植えたのですが、春の花を見ないうちに枯らしてしまった品種です。

カタログに「脆弱性がある」と書かれてあるほど弱く育てにくい品種で、初心者だった私には無謀な挑戦だったようです。

そして今年、姫野さんのところから新苗を購入して、再チャレンジしています。

新苗で3輪も咲きましたので、私のばら作りの技術も、30数年が経過して少しは上達したようです(ただし、バラハキリバチの食害は笑ってやってください)。

9月1日 朝

 

9月2日 朝

 

9月3日 朝

左のバケツの「2時」の位置にあるのはメルヘンケーニギンです。

9月3日 メルヘンケーニギン

関東の大先生から「色の濃いメルヘン」として何年か前に穂木を頂戴して栽培していました。

ただ、我が家のメルヘンはこんな色です。

トゲの赤いメルヘンケーニギン

以前にもご紹介しましたが、香川の農学博士S君が私のメルヘンを見るや否や「トゲが赤い」と指摘してくれました。

我が家のメルヘンはこの色が主流ですので、上の関東の血筋のメルヘンは申し訳ないのですが見劣りします。

この冬でお別れすることになりそうです。

 

さて、明日は地植えの「普通咲き品種」と鉢植えの多くの株を剪定する予定です。

鉢植えは台風が来る前に樹高を低くしておきたいので、ひょっとしたら全株一斉に剪定するかもしれません。

そのあたりはまた明日、報告いたします。

秋花剪定を始めました

例によって今朝の4番花たちです。

8月28日 朝

この中では「写楽」が1等賞でした。

8月28日 写楽

昨年の大晦日に自分で接いだ新苗たちも、秋花剪定を前に少しだけ咲かせています。

今朝はお世継ぎのロクレアーがクリアーな朱色を見せてくれました。

8月28日 新苗ロクレアー

 

午前中は曇り空で北寄りの風も心地よく吹いて、暑さを感じずに庭仕事ができました。

とりあえず鉢植えに今年最後の施肥。

8月28日 鉢植えの施肥

鉢植え全体の4分の1程度に施肥を終えたところで、予定時間終了。

全ての鉢植えのうち半分くらいは済ませようと思っていたのですが、思いのほか手間取りました。

 

午後からは、超遅咲き品種(アンペラトリスファラー、ラ マルセイエーズなど)の秋花剪定をしました……と言っても、鉢植え4株と地植え2株だけですが。。。

 

剪定の手順です。

モデルは10号鉢の「ラ マルセイエーズ」です。

この株は4月以降シュートが出ておらず、2月に剪定した枝から伸びた枝だけで出来上がっている株です。

剪定前ー1

花後の剪定で伸びるステムは(3段目まで)ずっと1本だけにして、かつ7月17日に施肥をした際に細枝はすべて整理(切除)してありますので、秋花剪定は「伸ばしたい芽の上で切るだけ」の状態になっています。

シュートが出ていないこの株において、最も優良な秋花を期待できる「主役の枝」は矢印の枝(前の枝が交差していてわかりにくいのですが)です。

「主役の枝」は基本的には今年発生した太いシュートですが、この株のようにシュートが出ていなければ、最も太く硬く締まった枝を「(代役)主役の枝」として扱います。

その「主役の枝」にスポットライト?を当てます。

剪定前ー2

ご覧のように2月の剪定以降、4段(=3回花を咲かせ、4段目の先端に咲く花が4番花)になっています。

超遅咲きゆえ、4段目の先端の蕾はまだ小さいのですが、普通咲きの品種は現在4番花が終わりそうなタイミングです。

なお、この枝は4段目が2ステム伸びています。

「どうせ剪定で切り落とすのだから」と気を抜いて、「ステムは1本のまま伸ばす」の鉄則をサボっています。

それはさて置き、剪定位置ですが、3段目か2段目が候補です。

剪定前―3

2段目まで切り下げると、株全体の葉数が減るかな?と思いましたので、3段目で剪定することに決め、秋花を咲かせるのにふさわしい芽を探します。

剪定する芽を探すー1

秋花剪定では、枝の上の芽から順に注目し、下の方に向かって候補を探します。

剪定する芽を探す―2

3段目と4段目の境になっている①の「節」を使って剪定するのもOKです。

しかしちょっと背が高くなりますので、②より下で切ろうと思います。

剪定する芽を探す―3

②はすでに動いた芽(①から伸びたステム)のすぐ下の芽であり、すでに多少は動いている可能性があります。

したがって、もう1つ下の③の芽の方がより確実だろうと判断して、③の芽の状態を詳しく確認します。

ご覧の通りちょっとふっくらとした「超美人」ですので、秋花はこの芽に決めました。

剪定ー1

例によって、芽の5㎜ほど上を芽の角度と平行に(=枝に対してはやや斜めに)切ります。

剪定―2

「主役の枝」を切った後は、その高さに合わせて他の枝を剪定します。

脇役の枝の剪定-1

左が剪定した「主役の枝」、矢印が次に切る「脇役の枝」です。

脇役の枝の剪定―2

「主役の枝」と同様に上から下に向かって良い芽を探します。

①はすでに動いた芽、②はその動いた芽のすぐ下の芽(=少し動き始めている可能性がある芽)、③は(多分)動いていない充実した芽です。

どこで剪定するか……当然、お分かりだと思います!

脇役の枝の剪定―3

もちろん③ですね。

脇役の枝の剪定―4

最初に切った「主役の枝」(左側)と、今切った「脇役の枝」(右側③)と、ほぼ同じ高さになりました。

以下同様に、その他の「脇役の枝」も剪定します。

一応 剪定終了

通常はこれで剪定終了です。

ただ、講習会で説明したように、私はここでもうひと仕事をします。

各枝の先端の葉をむしり取る作業です。

葉をむしり取る前

通常はこれで構わないのですが、

葉をむしり取ります

私はこのように動かしたい芽の葉をむしり取ります。

こうすることによって、芽に刺激を与え、確実に芽の動きをスタートさせます。

切っただけで葉を付けて放置しておくと、中には眠ったままの芽があります。

そんな芽を「叩き起こす」のが、この葉をむしり取る作業です。

葉をむしる作業終了

これでこの株の剪定は終了です。

剪定終了

我が家では2月の「二毎芽(にまいめ)剪定」により、シュート枝のみの株が大半ですので、本格的に剪定作業を行う来週のブログでは、シュート枝を含めた剪定をご紹介できると思います。

今週は職場の盆休みを繰り下げて「剪定休み」を何日か取ってあります。

ただ、水曜日以降の天気が怪しい上に、台風が西日本通過の不確定予報もありますので、ちょっと気になります。

 

最後に、夕方の定期薬剤散布。

8月28日 定期薬剤散布

今日のレシピは、

サンヨール乳剤(殺菌剤)……200㏄

ピノエースフロアブル(殺虫剤・オオタバコガ対策)……35㏄ 

アファーム乳剤(殺虫剤・オオタバコガ対策)……100㏄

バイオアクト(ダニ忌避)……100㏄

マルチケーミン(微量要素剤)……100㏄

アプローチBI(展着剤)……100㏄

水……100ℓ

これでオオタバコガの食害が減ると良いのですが……

朝夕は秋の気配

日中は32~33℃の真夏日が続いていますが、朝は涼風が吹いています。

夕~夜は25℃以上あるとはいえ、虫の声が随分賑やかになりました。

私の好きなカネタタキの声も聞こえています。

 

この1週間は4番花を採花していますが「収穫量」は日によってバラつきがありました。

8月22日朝

なぜかバケツ1杯だけの採花です。

 

8月23日 朝

打って変わって、バケツ4杯。

 

8月24日 朝

あらあら…バケツ1杯。

 

8月25日 朝

と思えば、また4杯。

 

8月26日 朝

 

8月27日 朝

 

例によって、この時期にしてはエエ花も散見されました。

8月23日 シージャック

シージャックは「黄色が出なければダメだ」と作出者(?……発見者!)の上森氏がおっしゃってました。

確かに黄色が発色したシージャックはきれいです。

 

8月23日 コンフィダンス

そのシージャックの親(?……枝変わり前)のコンフィです。

(とは言っても、これは枝変わりの「六甲」を出した株です。やはり濃い色をしています。)

 

8月23日 ドリーパートン

う~~ん、デジカメでは本当の色が出ません。

もっとビロードのような深みのある色で、輝きがあります。

香りも抜群です。

ただし株立ちが少なく、下葉が落ちやすい品種ですので、万人向けの品種ではありません。

 

8月23日 魅惑

我が家で最も栽培本数の多い品種で、地植え・鉢植え合わせると20株ほどになります。

咲く時は一斉です。ただし、

8月23日 魅惑の集団

ご覧の通り、発色も花形もまちまちです。良い血統に出会わなければ、「駄花」ばかりを見ることになります。

 

先々週以来、オオタバコガの「小発生」に遭っています。

今の時期は産卵された卵が孵化するまで、わずかに2~3日だそうですので、先週日曜日の薬剤散布の後に産卵された卵は、火曜日か水曜日には孵化して、花弁に穴を開けてしまいます。

8月23日 オオタバコガ―1

室内に飾っている花(あ、我が家には立派な花瓶がなく、空き瓶を花瓶として使っています)ですが、黄色の円内の花から汚らしい虫糞が出るようになりました。

よく見ると、

8月23日 オオタバコガ―2

さらに近づくと、

8月23日 オオタバコガー3

3~4齢の幼虫が花の中に頭を突っ込んで食事中でした。

気温の高いこの時期、産卵から1週間未満で幼虫はこの大きさになります。

 

8月27日 オオタバコガ―1

こちらは、幼虫の長さが5~6㎜程度で、2~3齢幼虫と思われます。

もっと近づくと、

8月27日 オオタバコガ―2

旺盛な食欲で花弁を食害しています。

ただ、この2~3齢程度ならば、まだ薬剤散布で駆除できそうです。

我が家では今年になってオオタバコガの「大発生」をまだ見てりません。

しかし、8月下旬~9月中が産卵のピークさそうですので、くれぐれも「花弁の穴」には気を付けてください。

 

というわけで、明日の定期薬剤散布は、オオタバコガ対策を中心に考えます。

8月中に発生するシュート及び根頭癌に関する素人考え

朝のうちに雨は上がる……という予報でしたが、昼近くまで降り続けました。

地植えの株たちにとってはありがたい雨でしたが、「休日ばら師」にとっては予定外でした。

できれば今日中に、ばらの根元の除草を終わらせるつもりでしたが、今日は断念しました。

採花したのも昼近く。

8月21日 午前11時

この中で、

8月21日 ローラたち

8月21日 バケツの中の「魅惑」たち

このあたりが「集合写真」として面白いかな?と思います。

また、1輪でも何とか見られそうな夏花は、

8月21日 ユートピア

 

8月21日 ピアニシモ

 

8月21日 マダム ケイコ

こんなところでしょうか。

 

もうすぐ処暑(23日)というわけで、ばらさんたちも少しは秋の気配を感じたのでしょうか、この1~2週間ほど、新たなシュートが顔を出しています。

8月21日 地植え「写楽」のシュート ピンチ前

すでに25㎝ほど伸びていましたので、先端をピンチしました。

8月21日 地植え「写楽」のシュート ピンチ後

この秋のコンテストで使える花が咲く可能性はありませんが、2段目で花を咲かせ、年内にもう1度花を咲かせたら、シュート枝が固まります。

来年の春にはコンテストレベルの花を期待できるシュートです。

また自作の新苗たちも、この時期になってシュートの発生が多くなっています。

8月21日 新苗のシュートー1

8月21日 新苗のシュート―2

8月21日 新苗のシュート―3

8月21日 新苗のシュート―4

元気に発生し始めた新苗のシュートですが、これが業者さんの場合は10月下旬ころに掘り上げ、11月初めから「大苗(秋苗)」として出荷しますので、今ころ出るシュートは充実していない「フカフカの枝」になってしまいます。

(大苗を購入した際に「太いけれども髄(ずい)ばかりの柔らかい枝」をしばしば見かけます。それはこの時期に発生したシュート枝で、秋に購入株を植え込む際には心を鬼にして根元から切り捨てる枝です。そのまま植えても春になって枯れ込むのが普通です。)

しかし、自作苗の場合は12月~1月の土替えの時期まで鉢に植えたまま育てます。その間に1回のピンチ、2段目からは花を咲かせることによりシュートが固くなりますので、来年の春花の枝として使えます(しかも私は「2毎芽(にまいめ)剪定」をしますので、シュートの下部はそれなりに充実した状態になっています)。

というわけで、自分で接ぎ木した新苗は9月10日ころまでに発生するシュートは、そのまま通常のシュートとして、ピンチをしながら大切に育てます。

 

さて、8月も下旬になりますと、「癌持ち」の株は地表まで大きなこぶが出てくることがしばしばあります。

8月21日 「荒城の月」の癌

8月21日 「夜間飛行」の癌

8月21日 「ロイヤルハイネス」の癌

講習会の時にもお話いたしましたが、癌ですぐに樹が枯れることはありません。

癌があっても旺盛な成長をする株はたくさんあります。

(上の「荒城の月」は春以来の写真でご覧いただいているように立派な懸崖作りになっていますし、「夜間飛行」はこの写真でもお分かりの通り、今年も3本のシュートを出しています。「ロイヤルハイネス」は樹齢35年です。)

癌があって、樹勢が衰えたり成長が止まったりする株(=癌に負けた株)は植え替えが必要だと思いますが、癌があっても旺盛な成長をしている株は、私はそのまま栽培し続けるのが良いと思います。

これらの「癌持ち」株の生育が弱まった段階で、植え替えるかどうかを考えればよい……というのが、私の育て方です。

なお、「癌の原因は土壌細菌」とほとんどの栽培書に書いてあります。

もちろん科学的・農学的にはそうなのかもしれません。

しかし、我が家では7割以上が鉢植えで、そのすべての土は同じ用土を使っています。

それなのに癌の出る株と出ない株があります。

なぜ?と考えた時に、1つ思い当たる原因があります。

それは上の写真の「荒城の月」も「夜間飛行」もそうですが、私が接いだ自作苗です。

その穂木を採取した親株は、ともに癌があって樹勢が衰えたために「お世継ぎ」として接ぎ木をしたものです。

つまり「穂木を採取した親株に癌があれば、穂木に癌の遺伝子が組み込まれている」というのが、生物学・農学にはド素人の私なりの経験に基づく結論です。

親株に癌のない「魅惑」や「香久山」を穂木とした自作苗は、癌の出た「夜間飛行」や「ロイヤルハイネス」と同じ用土で栽培していても、癌が出たことがありません。

癌発生の原因として「親株からの遺伝」という要素を見落としてはいけない……と思っています。

接ぎ木をする際には、穂木を採取する「親株の癌の有無」を重視すべきです。

 

さて、夕方、定期薬剤散布をしました。

昨日の記事でも書きましたが、少しだけオオタバコガの被害が出ています。

8月21日 オオタバコガの害―1

8月21日 オオタバコガの害ー2

というわけで、今日はプレオフロアブルを使いました。

8月21日 定期薬剤散布

本日のレシピ。。。

トップジンM水和剤(殺菌剤)……65g

プレオフロアブル(殺虫剤・オオタバコガ対策)……100㏄ 

ジェイエース(殺虫剤)……100g

バイオアクト……(ダニ忌避剤)……100㏄ 

マルチケーミン(微量要素剤)……100㏄

アプローチBI(展着剤)……100㏄

水……100ℓ

酷暑もおさまったと判断し、今日から通常の濃度になっています。

秋の気配とともに落葉始まる

残暑お見舞い申し上げます。

とは言うものの、秋の虫たちの声が随分聞こえるようになりました。

空に浮かぶ雲もスジやウロコが見え始めました。

今週は明石にも水・木(17・18日)と待ちに待った雨が降り、地植え株もホッと一息といったところ。

京都では毎日のように激しい夕立(スコール?)があって、仕事帰りに傘の心配をすることが多いのですが、明石では7月19日以来の雨らしい雨でした。

ところが、雨に当たって気が弛んだのか、鉢植えの中で急に葉が黄変し落葉する株が目立つようになりました。

8月20日 落葉始まる。。。

品種の特性で落葉しやすいものと、それほど落葉しないものがあります。

8月20日 葉の黄変

真ん中のレッド広島はほとんどすべての葉が健全ですが、右のイーハトーブの風は下の2~3枚が黄変、左の高雄はシュート第1段目がほぼすべてが落葉してしまいました。

まあ、上の方には葉が残っていますので、秋花剪定の「切る位置」で困ることは無かろうと思っています。

 

さて、この1週間、4番花が咲いています。

8月15日 朝

 

8月16日 朝

 

8月17日 朝

 

8月18日 朝

 

8月19日 朝

 

8月20日 朝

さすがに4番花は1輪1輪では写真になりませんので、何輪かを束にして記念写真を撮りました。

8月20日 シージャック

 

8月20日 レッドクリフユートピアなど

左下2輪がレッドクリフ、右下がユートピア、上の真ん中はパパメイアン、左右が魅惑、左奥にダブルディライトがいます。

 

夕方5時ころから雨が降り始めたため、定期薬剤散布は明日にします。

ほんの少しオオタバコガの害が出ています。

明日はプレオで対応する予定です。

 

なお、従来の教科書通りに「冬の元肥」と「夏の元肥」を与えていらっしゃる方は、そろそろ施肥の時期です。

地植え株には冬の元肥の半分程度(1株に有機合肥料200~250gが目安)を株元に蒔いて、5~10㎝程度の深さに中耕しておきます。

(今日あたりから月末までに行う作業です。私は梅雨入り前に1年間分の元肥を与えてありますので、夏の元肥は施しません。)

鉢植えには月に1度の置き肥をしますが、秋花剪定の後、ステムが一気に伸びる時期(剪定後10~20日後)に最も肥料効果が出るように与えたいと思いますので、8月の最終週~9月5日ころに「今年最後の置き肥」として施すことにしています。

お盆の庭の様子

暑い暑いと言いながらもお盆を迎え、今朝は吹く風に「其処(そこ)は彼(か)と無く」という言葉通り、ほのかに秋の気配を感じました。

敏行朝臣の「風の音にぞ~~」の歌ではありませんが、立秋の翌日(8日)以降、夜にはコオロギが鳴いています。

秋花のための剪定まであと2週間、これから少しずつ「小さな秋」が増えていくのが楽しみです。。。んが、それにしても暑い!!

先ほど(16:00 過ぎ)外出先から帰宅した際、カメラを持って庭を一回りしました。

8月14日 鉢植え―1

8月14日 鉢植え―2

8月14日 鉢植え―3(フロリバンダ群)

8月14日 階段の上部

鉢植えはシュートの2(~3)段目で高さを抑えるために「お遊び」(6月18日「地植えの細枝整理」の記事をご覧ください)をしていますので、一部の例外(メルヘンケーニギン、クリスチャンディオールなど)を除いて、1~1.2mほどの高さに収まっています。

先々週に「梅雨明け剪定」を実施したツルばらは、

8月14日 ツルばら―1

8月14日 ツルばら―2

風で揺れて枝(新しいシュート)同士がこすり合わないよう、また真っすぐ上に伸ばすために、シュート枝を束ねて農竹に結び付けてあります。

ただし、晩秋にオレンジ色になる実を楽しむために「梅雨明け剪定」をしなかった「つるデンティベス」は伸び放題です。

8月14日 つるデンティベス(円内)

しかし、今年伸びた新しいシュートたち(矢印)は、やはり束ねて農竹に結び付けてあります。

その他、地植えのコンテスト選手たちは、

8月14日 シーアブリスなど

8月14日 魅惑など

矢印の株が我が家の御神木です。

8月14日 レッド広島(手前)とメルヘンケーニギン(奥)など

鉢植えも地植えも、今日の段階で顕著な落葉は見られません。

あと2週間このまま葉が茂った状態を保って、秋花剪定を迎えたいところです。

 

そんな中、自分で接ぎ木をした新苗たちは、

8月14日 新苗の鉢(円内)

本来は8号鉢に移植し終わっているはずの時期ですが、今年は鉢替えする時間がなく、まだ多くが6号鉢のままです。

で、鉢替えをする代わりに、すべてを土の上に直(じか)に置いてあります。

もちろん白根は鉢の中に納まらず、鉢底から地面に伸びています。

わざと地面に根を伸ばすのは、水切れを起こさないようにするためです。

(ただし10月までこのままにしておきますと、地面から鉢が抜けなくなりますので要注意です。)

 

さて、例によって1週間のまとめです。

先週来の採花状況を並べます。

8月8日 朝

左下のバケツには、咲き残ったアジサイが入っています。

 

8月9日 朝

 

8月10日 朝

 

8月11日 朝

 

8月12日 朝

4番花が始まる気配です。

 

8月13日 朝

この中の「きれいどころ」のアップ写真を、後に並べます。

 

8月14日 朝

 

というわけで昨日(13日)には、この時期には珍しい「まともな花」が少しありました。

8月13日 写楽

 

8月13日 ジェミニ

 

8月13日 マダムヴィオ

 

8月13日 アンペラトリスファラー

 

昨日、昼間に行った定期薬剤散布ですが、今のところ薬害の兆候は見られずホッとしています。

 

会員の皆様には10月14日(金)~16日(日)の「大阪ばら展2022」のコンテスト日程などを、明日発送で郵送いたします。

剪定日の参考にしていただき、ばら展には1輪でも多くの花をご出品していただきますようお願い申し上げます。

鉢植えにカルホス灌注

東海~関東は台風8号の通過で雨・風ともに強く、被害も出ている様子。

今後、さらに大きな被害が出ないことを祈っています。

 

一方、明石では相変わらず一滴の雨も降らず、残暑・酷暑が続いています。

世間さまではお盆……とか。

私の職場でも多くの職員が11日の祝日以降お盆休みを取っており、仕事場は閑散としていました。

私のお盆休みは9月上旬に繰り下げて申請してあります。

お盆休みではなく「剪定休み」です。

 

さて今日は「お盆のころ」の最大のイベント(否、作業)である鉢植え株へのカルホス灌注を行いました。

8月13日 鉢植えにカルホス灌注

カルホス乳剤……500CC 

水……500ℓ

5月以降花を食い荒らしているコガネムシが鉢土に産卵します。

それが孵化すると、俗にジムシと呼ぶ幼虫になります。

1鉢に5~10匹、多い時は20~30匹もいる場合があります。

コガネムシの幼虫

こいつらが鉢の中の白根を食べ尽くしますので、葉が黄変して落葉したり、株の成長が止まったりします。

食害された株は、根元(クラウン部分)を持って揺らすと、株全体がユラユラして根張りの少ないことが分かります。

彼らとて生きていくためには食糧である白根が必要ですので、株を枯らしてしまうことはありませんが、株は「生かさず殺さず」といった状態になって衰弱し、正常な成長は望めなくなります。

というわけで、お盆の頃「ジムシ退治」をします。

方法は、カルホスの1000倍液を8号鉢には1ℓ 程度、10号鉢には2ℓ 程度灌注します。

10年ほど前までは、7月中旬と8月中旬の2回、この作業をしていましたが、忙しさに紛れて8月の1回だけになってしまいました。

しかし8月の1回だけでも相当に効果があり、12月に鉢土を替える際にジムシを見かける確率は、40~50鉢に1鉢(5匹)といった程度です。

私はカルホスを使いますが、月に1回、ダイアジノン粒剤を鉢土に蒔いても効果があります。

なお、地植え株も当然ジムシの食害に遭っているはずですが、鉢植えほど目立った被害が出ませんので、私は地植えに対して全く対策をしていません。

もしも気がかりな方は、地植え株にもカルホス1000倍液をジョウロで灌注したり、ダイアジノン粒剤を土壌表面散布してください。

 

立秋は過ぎたとは言え、今年の(と言うか、この数年来の)「命の危険を感じる残暑」はばらさんたちにとってもキツイことだろうと思います。

特に我が家の鉢植えは階段(=コンクリート)の上に直に置いてありますので、照り返しを含む暑さが気の毒になります。

ふと気づけば「熱中症?の葉」が散見されます。

8月13日 熱中症?の葉(表)ー1

表面の緑が何となく茶色くなっています。

そこで、矢印の葉を裏返してみます。

裏側は、至って健康です。

8月13日 熱中症?の葉(裏)ー2

同様に、葉の表面が白くなってしまった葉もあります。

8月13日 熱中症?の葉(表)ー3

しかし裏返してみると、全く問題ありません。

8月13日 熱中症?の葉(裏)-4

葉の表面のみ茶色くなったり白くなったり……尋常ではない強く暑い陽射しを受けた葉の表面の葉緑素が、茶色や白に変色しているようです。

気の毒ですが、どうしようもありません。

 

なお、先日の講習会の折、ステムの生え際(「節(ふし)」になる部分)の葉が落葉して困る……とおっしゃる方がおられましたが、それは「生理現象で仕方がない、必ず落ちる」と申し上げました。

8月13日 ステムの生え際(「節(ふし)になる部分)の葉

ご覧の通り、この葉ももうすぐ落ちます。

この部分の葉を温存することは100%ムリだと思います。

しかし、こんな葉 があれば要注意。

8月13日 クロロシスめいた葉

涼しくなってから本格的に症状の出るクロロシス(欠鉄症……と言うか、鉄以外にも亜鉛、銅、モリブデンマンガン、ホウ素などの微量要素の欠乏症)ですが、暑さのためか、今年は早くもその気配が出ています。

そこで、本日の定期薬剤散布以降は微量要素の葉面散布液も使用することにしました。

カルホスの灌注が終わったお昼頃、急に空が曇って強い陽射しが無くなりましたので、ついでに定期薬剤散布も行ってしまいました。

夕立で葉面が濡れて薬剤散布ができなくなることを心配し、また明日の天気も台風の影響で不明確ですので、散布できるうちに散布したわけです。

先週気になったオオタバコガはアファームの散布により姿を消しました。

8月13日 定期薬剤散布

今週の薬剤レシピは、

ポリオキシンAL水溶剤(殺菌剤)……35g

コテツフロアブル(殺虫剤)……40CC

バイオアクト(ダニ忌避剤)……100CC

マルチケーミン(微量要素剤)……100CC 

アプローチBI(展着剤)……100CC 

水……100ℓ

今週も薬剤の濃度は薬害を防ぐために「控え目」です。

ところが、雨は降らないまでも曇り空が続く……と予想したにもかかわらず、散布が終わる午後1時過ぎから全天青空・強い陽射しが戻ってきてしまいました。

内心、薬害を心配しています。

今日は立秋

今日以降の暑さは残暑ということになりますが……それにしても暑い!

先々週、パソコンの調子が悪いと書きましたが、何とかPCは(今のところ)働いてくれています。

ところが、この暑い中で我が家の冷蔵庫が逝ってしまいました。

まだ6年ちょっと働いただけの夭逝。。。

パソコンと違って冷蔵庫は「待ったなし」ですので、午前中に近所の大型電気店へ。

在庫のあるものを急遽調達して、何とか夕方には新人を迎えたのですが、予期せぬ大出費になりました。

 

さて、昨日は講習会の御報告だけで終わりましたので、この1週間の採花状況を例によって並べ立てます。

週の前半で3番花のピークは過ぎたようです。

8月1日 朝

 

8月2日 朝

 

8月3日 朝

 

8月4日 朝

 

8月5日 朝

 

8月6日 朝

 

8月7日 朝

 

私はフロリバンダ種はずっと咲かせ続けて9月の剪定をしないと先々週?に書きました。

その代わりに、普段から「時々深めに切る」と書きましたところ、昨日の講習会で「詳しく教えて!」とリクエストされましたので、以下、ご紹介します。

ただ、急遽ご説明いたしますので、これまで実践したサンプル画像がありません。

何株かの画像を取り合わせての解説ですので、分かりにくいかもしれません。お許しください。

今後「1株のモデル」で画像を撮り続けるというのを宿題にします。

まず、これはフロリバンダ種の2段目のステムです。

1段目の房が咲き終わった時に、房の下に5枚葉を1~2枚つけて切り、2段目は1芽のみ伸ばし、ステムは1本だけになっています。

写真―1 FL種 2段目のステム

房が咲き終われば(この画像はまだ咲く前ですから今は切りませんが)、房の下に5枚葉を1~2枚つけてハサミの位置で切ります。2段目のステムの中ほどで切ることになります。

やがて2~3芽が動きますが、この3段目は2~3芽伸ばし、その結果3段目は初めから2~3本の「房(箒?)」になります。

写真―2 FL種 3段目の芽

黄色の円内、3段目としてそれぞれ2芽が伸びています。

ステム3段目の芽はそのまま伸ばして花を楽しみます。

次がポイントです。

箒になった3段目(とは言ってもステムは2~3本)の開花前の様子です。

写真―3 FL種 ステム3段目(黄色園内)

黄色の円内が箒状の3段目のステムですが、とりあえずこの花はすべて咲かせます。

矢印①②③は2段目のステムです。

(②と③との間に農竹に縛り付けた棕櫚縄があることを目印にしてください。)

3段目(黄色の円内)の花が咲き終わった(または切り花にした)時に、通常の剪定であれば、3段目のステムの房の下(黄色の円内の各ステムの中ほど)で切りますが、私はここで「深切り」をします。

すなわち矢印①~③の部分(=2段目のステム)まで切り戻します。

この部分を拡大します。

写真―4 FL種 ステム2段目に戻って観察しています

実は、矢印①は黄色の円内(箒状)の一番下のステムの生え際でした。

②が房(箒)のすぐ下の5枚葉の芽、③が房下2段目の5枚葉の芽です。

②の芽はご覧の通り(分かりにくい場合は拡大してみてください)少し動いて、先端が茶色くなっています。

③の芽はふっくらと膨らんで、今にも動き出しそうです。

先ほどから「房の下に5枚葉を1~2枚つけて切ります」と申し上げているポイントがこれです!

すなわち、房のすぐ下の芽(房下の最初の5枚葉の芽)(画像では矢印②)は少し動いていることが普通です。

この動いた芽の上で剪定し、この芽を伸ばすと貧弱な短いステムになってしまいます。

ですから、房下の2段目または3段目のまだ動いていない、且つ今にも動き出しそうな充実した芽を活用する切り方=房の下の5枚葉を1~2枚つけて剪定することが必要になるわけです。

さて今後ですが、この③の芽は1つだけ伸ばし、下から出る芽は欠き取ります。

つまり③の芽は改めてステム3段目として1本だけ伸ばすことになります。

この新3段目のステムに花が咲けば、その房の下で5枚葉1~2枚を付けて切ります。

これで 写真―1 の状態に戻っています。

ここで伸び始める2~3芽はそのまま伸ばし(写真―2)、新4段目ステムとします。

その新4段目の箒の花が終われば、写真―3の③の位置で切り、新4段目として1芽だけ伸ばし……と続いていきますが、この頃には晩秋になっています。

分かりにくい説明で申し訳ありません。

 

さてこの時期、採花したばらの花弁に「穴」が目立つようになりました。

8月7日 オオタバコガの被害

ご存じの通り、オオタバコガの被害です。

2週前だったでしょうか、今年はオオタバコガの姿が見えない……などとエラそうなことを書きましたが、やはり発生しています。

オタバコガ幼虫ー1

これはおそらく2齢~3齢。5~6㎜の大きさです。

しかし、しっかりと花弁に穴をあけてくれます。

オタバコガ幼虫―2

これは5~6齢でしょうか?すでに2㎝ほどになっています。

(専門的には長さではなく太さ=頭幅を測定して何齢かを判断するのだそうです。)

2~3齢程度であれば「オオタバコガ」に適用登録のある薬剤で駆除できますが、4齢以上になると薬剤の効果はほとんど期待できません。

テデトール(手で取る)のみ有効です。

というわけで、本日の定期薬剤散布はオオタバコガを駆除する「偵察隊レベル」の薬剤を使用しました。

暑い時期ですので、やや薄い濃度で散布しています。

本日のレシピは、

8月7日 定期薬剤散布

サルバトーレME(殺菌剤)……30㏄ 

ジェイエース(殺虫剤)……80g

アファーム乳剤(殺虫剤)……80㏄

バイオアクト(ダニ忌避剤)……100㏄

アプローチBI(展着剤)……100㏄

水……100ℓ

これでオオタバコガの食害が収まらなければ、来週はもう少し強力な薬剤を使います。