「涼風至」の立秋から明日は「寒蝉鳴」へと七十二候は移ります。
「寒蝉」……ヒグラシやツクツクボウシの類ですが、確かに昨日の夕方、ツクツクボウシが鳴いているのが聞こえました。
しかし日中は酷暑の連続で、ばらの作業も昼間は命の危険を感じますので自粛しております。
毎度申し上げますが、海風の吹き込む明石や神戸では、アメダスの記録では極端な高温にはなりません。
実際に明石のアメダスでこの夏に猛暑日(35℃超え)は8月5日の35.3℃の1日だけです。
でも、我が家の鉢植えのばらさんたちは階段のコンクリートの上に直接置いてありますので、日中は多分40℃超えの環境にあると思います。
それでも朝1回だけの灌水で我慢するように躾(しつ)けてあります。
彼らは健気に下葉も落とさずに主人の言い付けに従ってくれています。
ただよく観察してみると、
黒星(黒点)病ではありません。
葉の表面が焼けて茶色くなっています……とりあえず「火傷(やけど)」と勝手に呼んでいます。
また、暑さのために変な咲き方をした株がありました。
品種はプレイガールですが、節の所から芽が出ましたので「土用シュート」だと思っていたところ、1週間ほどで変なステム(?)に花が咲きました。
それはさて置き、昨日、鉢植え株に関して夏の必須の作業である「カルホス灌注」を行いました。
5~7月にブイブイ(カナブン・コガネムシ)の類が飛来して、花弁を食害するとともに地中に産卵します。
地中で卵が孵化すると、イモムシ状の幼虫が白根を激しく食害します。
地植えであれば大して気にしなくても構いませんが、鉢植えは樹勢に影響します。
根元がグラグラする、シュートの下葉が黄変して落ちる、他の株よりも早く水枯れしてステムが首を垂れる、秋花剪定後のステムの伸びに勢いがなく短いうちに蕾が付く等々の症状があれば、鉢の中でブイブイの幼虫が白根を食害している可能性があります。
そこで私は、お盆の頃に鉢植えにカルホス乳剤1000倍を、8号鉢には1~2ℓ、10号鉢には2~3ℓ灌注することにしています。
以前は7月中旬と8月中旬の2回この作業をしていましたが、8月中旬の1回だけでも95%以上は退治できています(12月の鉢の土替えで確認できます)ので、これで良しとしています。
もちろん100%の退治を期するならば、2回の灌注をお勧めします。
私はカルホスを灌注しますが、ダイアジノン粒剤を6・7・8月に鉢土の上にパラパラと撒いておいても退治できます。
灌注している最中に、鉢土の中から這い出してきたヤツがいました。
7月17日のゴマダラカミキリ
鉢植えの施肥+整枝など - 関西ばら会 (hateblo.jp)
これ ↑ ほどの迫力はありませんが、大型のコガネムシです。
記念写真の後に「フミツブース(踏みつぶす)」で処刑しましたが、体内から大量の卵が出てきました。
随分「晩熟(おくて)」のメスでした。
また、本日採花した花ですが、
花弁に貫通痕がありました。
もっとひどいのは、
明らかにオオタバコガの「穴」です。
しかし虫体を発見することは出来ませんでした。
私が定期散布で使用している殺虫剤は、ジェイエースを除いてすべてオオタバコガに適用登録のある薬品ですので、卵が孵化して1齢幼虫となって蕾に潜り込んだ段階で退治できているのだと判断しています。
つまり孵化直後の幼虫が蕾に潜り込む時にできたのがこの貫通痕です。
とは言うものの、念のためオオタバコガ対策も兼ねて、夕方に定期薬剤散布をしました。
8月11日の薬剤散布
カルホス乳剤(鉢植えに潅注・ブイブイの幼虫対策)……400cc
水……400ℓ
8月12日の薬剤散布
本日のレシピは、
フルピカフロアブル(殺菌剤)……40㏄
ジェイエース水溶剤(殺虫剤)……100g
ディアナSC(殺虫剤・オオタバコガ対策)……30㏄
バイオアクト(ダニ忌避剤)……100㏄
アプローチBI(展着剤)……100㏄
水……100ℓ
明日は台風対策を午前中に行う予定です。