関西ばら会

長居公園にて「やさしいばらの育て方」の講習会を原則偶数月・第1日曜日・14時~16時に開催しております(要予約 教材費200円必要 お申込み 花と緑と自然の情報センター 06-6694-8788 )また、常時会員の募集を行っています。Mail: kansaibarakai@yahoo.co.jp にお問い合わせください。

関西ばら会です! 長居公園内「花とみどりと自然の情報センター」にて「やさしいばらの育て方」の講習会を行っております。(要予約 教材費200円のみ必要 原則偶数月 第1日曜日 14:00~16:00 お申込み・お問い合わせ 花と緑と自然の情報センター 06-6694-8788) Mail: kansaibarakai@yahoo.co.jp

寒さの底

今日は旧正月で「新春」というべき時期ですが、猛烈な寒気が南下しているようです。

今朝、接ぎ木苗を入れている衣装ケースの気温を見ますと、

1月22日 朝の衣装ケース内

2℃まで下がっていました。

日中も、

1月22日 昼間の衣装ケース内

16℃程度でした。

とは言え、蓋(ふた)を閉めたままですと、直射日光が当たると今の時期でも40℃になることがあります。

異常な高温になるよりも、ケース内の温度は低い方が安全です。

1月22日 昼間の衣装ケース

この1週間の接ぎ木苗の芽の伸び方、例の「八甲田」でご覧いただきます。

先週は、

1月14日 八甲田―1

今週は、

1月22日 八甲田―1

先週は、

1月14日 八甲田―2

今週は、

1月22日 八甲田―2

先週は、

1月14日 八甲田―3

1月22日 八甲田―3

何度も申し上げますが、これらの八甲田は普通ならば穂木にしないような細く弱々しい枝を接いだものです。

しっかりとした穂木の株たちは、もっと勢いの良い芽を伸ばし始めています。

1月22日 あけぼの

この「あけぼの」は熊本直送の穂木です。

私はこれまで数十株の「あけぼの」を栽培しました。

しかし、血統に恵まれなかったのか、私の栽培法が「あけぼの」に適していないのかは分かりませんが、良花に出会うことができませんでした。

それで10年以上前に「私のような下手くそに『あけぼの』はムリ!」と判断し、栽培をやめていました。

しかし昨年末、熊本の往年の達人K氏から「あけぼの」の名木の穂木を頂戴することができ、接ぎ木した次第です。

この血統の「あけぼの」でもやはり良花を咲かせられなかったら、私が「単なる下手くそ」であることが証明されてしまいます。

 

春花剪定は2月に入って立春を過ぎてから行うのが普通ですが、「げんこつ剪定」をする場合は芽吹きが遅れますので、私はちょっと早めに「げんこつ」にしてしまいます。(もちろん、普通の春花剪定を行う株と同時に行っても、何ら問題はありません。)

今年は1株、「げんこつ剪定」の候補者がいました。

昨年12月4日に地植えを掘り上げ、鉢植えにした「手児奈」です。

植え替え作業 - 関西ばら会 (hateblo.jp)

1月22日 手児奈―1

今朝は、ご覧のような状態でした。

左の枝は3年、右の枝は2年が経過しています。

これが地植えのままであれば、2月にオレンジの線「剪定」で春花剪定を行います。

しかし現在は8号鉢に植わっていますので、この位置で剪定すると樹高が高くなりすぎます。

そこで「お前は今年から鉢植え株になるんだよ」と言い聞かせながら、「げんこつ剪定」をしました。

1月22日 手児奈―2

1月22日 手児奈―3(げんこつ剪定)

3月には剪定跡(切り口部分)から数芽が動き始めます。

その中の勢いの良い芽を2~3芽伸ばし(弱い芽は掻き取ってしまいます)、5月~8月には花を咲かせずにピンチを続けて、秋に初めて花を咲かせます。

「手児奈」はシュートの出にくい品種ですが、前年に伸びた枝を翌春の春花剪定で「二毎芽(にまいめ)剪定」をすることにより、毎年必ずシュートが出て「シュート枝だけの株」になります。

(これまた何度も書きますが、「げんこつ剪定」不可の品種もあります。代表的なものはブルーシャトー〈マダム高木も含む〉ですが、元来シュートの出にくい品種はご注意ください。また「げんこつ剪定」は自己責任で……ということにしてください。「芽が出なかった!どうしてくれる!!」というクレームは勘弁してください。)

 

昨年11月に購入した大苗の中には、多くの葉が展開している株もあるかと存じます。

1月22日 グラナダ(展開した葉)

昨年11月に広島バラ園から届いた大苗ですが、業者さんの掘り上げの時期が早かったのか、上部の芽がすべて伸び、葉が展開しています。

しかし、苗の枝が長い(35~40㎝)ため、下の方の芽はほとんど動いていません。

1月22日 グラナダ(株元)

2月の春花剪定では黄色の線で「二毎芽(にまいめ)剪定」をします。

また同じく広島バラ園から届いた「ビッグチーフ」は、

1月22日 ビッグチーフ(動いた芽)

シュートの上部とクラウン(株元)部分の芽が動き始めています。

(最上部の芽が折れたのは、鉢を動かした時の事故。ご愛敬です。)

しかし下部に近づくと、

1月22日 ビッグチーフ(下部)

シュートの芽③は動き過ぎて寒気で傷んでいますので、健全なステムになりません。

芽①と芽②は膨らみ始めています(②はちょっと膨らみ過ぎ?)。

春花剪定は②のすぐ上で切ることになります。

期せずして「二毎芽剪定」になります。

クラウン部分に多数出ている芽は様子を見て、3月末頃に勢いの良い1~2芽を残し、それ以外は掻き取ります。

いずれにしても「ちゃんとしたばら業者」から届く大苗は、枝が35~40㎝以上ありますので、たとえ冬期に上部の芽が動き葉が展開しても、下部には動かない芽がありますので、春花剪定で困ることはありません。

一昨年の11月、某業者から届いた秋苗に絶句して悪口を書きました。

名残の花がポロポロと - 関西ばら会 (hateblo.jp)

「苗半作」と昔から言われますが、苗の品質や取り扱い方も含めて、やはり「ちゃんとしたばら業者」から良質の苗を取り寄せたいものです。

 

年明けからしばらく暖かい日が続き、土替えの際に仮剪定をした株の芽が動いています。

1月22日 ビクターボーグー1

1月22日 ビクターボーグ―2

1月22日 ビクターボーグ―3

この株の2月の剪定位置は、

1月22日 ビクターボーグ―4

こんな感じです。

 

春花剪定の位置をあれこれ想像しながら庭の見回りをする時期になりました。

とは言え、今週は寒気の底……厳しい寒さ・大雪に見舞われそうです。

皆様、どうぞご自愛くださいませ。