昨日、5回目のコロナワクチンを射ち、今朝から何となくダルかったのですが、発熱はありません。
天気は雨の予報でしたが、ほとんど降ることがなく、曇天の下、地植えの「植え替え」……と言ってもわずかに2株ですが、作業ができました。
植え替えたのは、樹勢の衰えた手児奈と老化したメルヘンケーニギンです。
まずは手児奈ですが、
最初に作業がしやすいように短く(60㎝程度)に剪定してしまいます。
次いで、株の周りを半径30~40cmで丸くスコップを入れて、太い根を切ります。
ある程度掘れたところで、株の下にスコップを入れて株を浮き上がらせます。
掘り上げた株の根を水洗いして、根の様子をチェックします。
樹勢の弱り方から「根頭癌腫病だろう」と予想していたのですが、癌はほんのわずか(緑の矢印)でした。
ただし、カイガラムシ(黄色の矢印)が目立ちましたので、
マシン油の30倍液を、直接カイガラムシに刷毛で塗りました。
根頭癌腫病が重症であれば廃棄するつもりでしたが、根は健全でしたので、鉢に植え替えることにしました。
8号鉢に植え込みますので、鉢に収まるように根を切り詰めます。
植え方は例によって例のごとくですので、今日は省略します。
水を張った(なるべく深い)入れ物に(本格的な鉢の土替えの時には、120ℓ入りのごみ用ポリバケツを使いますが)鉢をドブリと浸けて、さらに上からも灌水して、下から上から十分に水を吸わせます。
ラベルの裏に備忘のためメモを記します。
左の枝は3年目、右は2年目の枝です。
3年目の枝(3段目)で来春の剪定を行うと、樹高がひどく高くなってしまいますので、鉢上げしたついでに春花剪定では「げんこつ剪定」をしようと思います。
一方、手児奈を掘り上げた場所は2列植えで周囲に大株の先輩たちがいますので、その間に潜り込ませるお世継ぎは必殺「鉢植え大作戦」で守ることにしました。
まず地面に埋め込む鉢を作ります。
今では使わなくなった古い12号のプラ鉢です。
木槌で底部を一撃!
古くなってプラスチックが弱っていますので、比較的簡単に割れます。
さらに何度か木槌でたたき、底部をすべて取り去ります。
底部をたたいていると、同時に側面も欠けますが、その割れ目も根が鉢から外に伸び出していくために必要です。
鉢のセット完了。
用土は11月20日のブログ
枯れたスタンダードの植え替え - 関西ばら会 (hateblo.jp)
と同じです(11月20日分にはマグアンプKが写っていませんが、もちろん植穴の上部=根の当たる部分には1.3㎏入り袋1つ分混入しています)。
用土を山盛りに入れたため鉢が見えていませんが、マグアンプKは、鉢の中に7:鉢の外に3……というイメージで混入しています。
そこにお世継ぎの苗を鉢から抜いて植え付けます。
根鉢を崩さないのは11月20日と同じですが、多少根を広げる意味で根鉢の下部4分の1程度の土は、指でグニョグニョッと揉んで落とした方が良いでしょう。
これを植え込んで十分に灌水します。
深さは切り接ぎ苗(この株は切り接ぎ苗です)では接ぎ口が地表に来るように、芽接ぎ苗であれば接ぎ口が地表よりも3~5cm上に来るように植えます。
以上の通り、手児奈は順調に世代交代が完了しました。
ところがメルヘンケーニギンは、
樹齢30年を越えて株は老化していましたが、根は非常にしっかりとしていました。
上の写真の矢印は、講習会でもお話しした「地植え株の直根」です。
太さ5㎝以上ありました。
地植え株は、樹を安定させるために太い根が1本、まっすぐ地下深く(1m以上?)伸びています。
この根は株を安定させるのと地下深くから水分を吸い上げる働きがあると言われています。
が、「直根―2」の写真でお分かりでしょうか?
トラブルが発生しました。
直根を切って株を持ち上げようとした時に、クラウン部分(株元)がポキリと折れました。
見ると、株元の内部はスカスカ、ほとんど枯れ木になっていました。
本来は鉢上げして育てようと思っていた株ですが、あえなく昇天しました。
仕方なく直径60㎝、深さ50㎝ほど植え穴を掘ります。
すると、30年前にこの株を植えた時のもみ殻燻炭が残っていました。
ちなみに現在は、もみ殻燻炭は使用していません(もみ殻堆肥を使います)。
さらに1mの深さまで掘ると、孟宗竹が敷き詰めてありますが、ジジイになった今、そこまで深く掘ることはできません。
このメルヘンの場所は1列植えですので、大して先輩の大株の干渉は受けないと考え、鉢植え大作戦は行いません。
そのままお世継ぎを植え込みました。
そんなこんなで、両膝が痛いと言いながら、「季節の作業」はサボることができず、ばらさんたちに「コキ使われる日々」です。
例の「花中花」、こんな感じになっています。
12月の講習会まであと2週。
早くテキストを仕上げなければ……と焦っています。