どんよりとした曇り空の一日でした。
10日前、元肥を入れる際に地植え株を仮剪定したのですが、その時、あちこちの株にカイガラムシが発生しているのを発見しておりました。
そこで本日午前中は、カイガラムシ退治のためにマシン油乳を15倍で塗布しました。
今年に入って暖かい日が続いてるとはいえ一応「寒中」ですので、カイガラムシやダニ、黒星病、うどん粉病などの対策として、薬剤の濃厚散布が可能な時期です。
以前にも書きましたが、私がばら作りを初めて15年ほどはカイガラムシの発生を見たことがなく、「薬剤の定期散布さえしていれば、カイガラムシなんぞ発生しない」と豪語していました。
ところがそれ以降、カイガラムシを見ることが少しずつ増え、現在では夏場でもマシン油乳剤を30~40倍で塗布せざるを得ない状況になっています。
思うに、カイガラムシは樹が老化して樹勢が弱ると寄生するようです。
ばら作りの駆け出し当時は、樹が若く勢いがあったため、カイガラムシを寄せ付けなかったのでしょう。
このように ↑ 正面からはっきりと見える場合は問題ありません。
刷毛(はけ)でペタペタと薬剤を塗るだけです。
しかし、
古い樹皮の割れ目に少しだけ姿を現していることがよくあります。
この場合は、付近の樹皮を剪定ばさみの先端などを使ってバリバリと除去し、樹皮の下に潜んでいる連中を白日の下にさらしてから薬剤を塗布します。
カイガラムシは定期薬剤散布で薬剤がかかる「正面」にはあまり発生しません。
一見何でもないような株ですが、矢印の枝に近づくと、
これでお分かりでしょうか?
枝の裏を見ると(ブロック塀がありますので、上からのぞき込むしかありませんが)
ビッシリと白くなっています(見にくい画像でスンマヘン)。
また、棕櫚縄(しゅろなわ)で縛っている部分、麻布(あさぬの)をクッションとして使用している部分は、とりわけ注意して観察します。
あちこちの株に白い物体を発見して、マシン油乳剤を約200㏄使用し、15倍液で3ℓ ほどを塗布しました。
関東の方からのメールで、「昨年伸びたシュートの表皮に赤黒い斑点が出ていますが、黒点病ですか?」という質問がありました。
「こんな感じですか?」と画像をお見せすると、「それ!」ということでした。
これは「凍傷」です。
品種によって斑点の出るものと出ないものとがあります。
我が家では、上の3品種はすべての株で冬期に必ず斑点が出ますが、病的なものではなく、春には正常なステムが伸び、5月には花が咲きますので、心配する必要はありません。
ただし、赤黒い斑点部分が表面より凹み、凹んだ部分が黒灰色に枯れるようであれば腐らん病の可能性がありますので、注意が必要です。
ツルばらの誘引から20日ほどが経過しました。
枝を見ると、
随分芽が動います。
この状態で誘引作業をすると、枝が擦れた時に芽を欠いてしまいます。
もしもまだツルばらの誘引作業が終わっていない場合は、早急に誘引してください。
さて、次の土曜日(21日)は関西ばら会の総会及び新年会です。
ご参加くださる皆様、コロナにもインフルエンザにも十分ご注意くださり、お元気でお会いできますことを楽しみにしております。