昨日の春らしい陽気から一転して、今日は朝から冷たい西風が吹きつけています。
明石のアメダスでは、12時過ぎに 16.6m/sec を記録しています。
昼前に鉢植えに灌水しましたが、それ以外の作業は出来そうにないので、午後は4月の講習会のテキスト原稿を書いています。
今日は全く写真を撮っておりません。
この2回ほど栽培者が少ない(と思われる)品種をご紹介しておりますが、今日は我が家の年ごとのベストショットをご覧いただくことにします。
実はこれらの写真を使って、毎年の暑中見舞いを作っています。
昨年2021年5月の花です。
平野氏の没後、日本ばら会が変な名前に改名して新種登録をしていますが、本来の品種名も登録されていますので、私はあくまでも平野氏の命名を尊重します。
秋の花の方が紅が濃く発色して、より見事な花色になります。
ジェミニ×コロラマの交配種の中では一番好きな品種です。
2020年5月の花です。
古い品種ですが、今なおコンテストで活躍してくれます。
コンテストに出品するために水揚げをしますと、剣弁がさらに鋭く尖って管状(いわゆる「金平糖」)になってボリュームが無くなります。
この写真のような弁広の状態で出品したいのですが、なかなか思い通りにはなりません。
2019年5月の花です。
冒頭のユートピアと同じジェミニ×コロラマの交配種ですが、花芯の締まり具合が今一つで、コンテストに1輪花として出品するのは難しいかもしれません。
しかし樹勢の強さは抜群で育てやすい品種です。
2018年5月の花です。
広島バラ園の田頭数蔵先輩が推薦してくださった品種です。
栽培者の少ない品種だと思いますが、微妙なニュアンスの色合いが魅力。
極めて強健で育てやすい品種です。
2017年7月の花です。
表弁が赤、裏弁が白の複色花です。
赤色の透明感が抜群で、赤―白の複色花の中では最も優れた花色だと思います。
ただしステムが短く、コンテスト出品の目安になる60㎝にはなかなか達しません。
しかし稀に長く伸びるステムがありますので、それをコンテストに使います。
2016年5月の花です。
コンテストに使える数少ない黄色花です。
陽当たりが良すぎると淡い黄色になってしまいますので、開花時には色付きのビニール傘を差しかけたり、日当たりのあまりよくない場所に鉢を移動したりします。
2015年7月の花です。
2月27日の記事でご紹介した画像ですね。。。
株立ちが少なく、花数も多くはありませんが、上品な花だと思います。
2014年7月の花です。
5月・10月の花は白っぽくなります。
しかし気温の高い7月に咲く2番花は黄味が加わって魅力的な色になります。
さらに真夏の花はもっと黄色が濃くなり、白桃を思わせる色合いで「美味しそう」です。
5月・10月のコンテストシーズンにこの色が出ると良いのに……と思うこと頻りです。
2013年5月の花です。
このブログでは何度も話題にしている品種ですので、改めてご紹介するまでもないでしょう。
ジェミニに極めてよく似ていますが、その違いは2021年11月7日の記事「ジェミニと咲華都」で触れています。
しかし、2品種が並んでいれば見分けがつきますが、1本だけ見たら、実は私も判断できないかもしれません。
2012年5月の花です。
これも2月26日の記事で別の画像(花は同じです)をご覧いただきました。
3年に1輪しか良い花が咲かないムズカシイ品種だとご紹介しました通り、30数年間でコンテストに出品したのは2輪だけです。。。いずれも選外だったと思います。
2011年6月初めの花です。
このブログのアイコン画像です。
フランスらしい洒落た配色で、紅色に透明感があって実に美しい品種です。
ただ花が小さく、コンテスト壇上では見劣りします。
また大小のトゲが密生し、手で持つ所がないほど。
超遅咲きで春の開花は6月になってから。夏の剪定は他の品種よりも1週間早く行います。
かつ背が高くなってシュートの出が悪い……と「エエとこ無し」ではありますが、捨てることが出来ない魅力ある品種です。
2010年5月の花です。
現在、白色のコンテスト花では最右翼だと思います。
中心にうっすらとピンクが乗りますが、外弁の白の純度は見事です。
雨にも強い厚い弁質で、外弁が雄大に伸びます。
高芯の花形をある程度の時間は保ちますが、それを過ぎると一気に平咲きになります。
この品種の特性に慣れない頃は、朝の採花の段階では抜群の花形で「1等賞間違いなし」と思っていたのに、コンテスト会場で包みを開けてみると「人相」が変わって平咲きになっていたことが、何度もありました。
2009年6月初めの花です。
コンテスト派の人ならば全員が栽培している品種だと思います。
誰が育てても同じ花が咲きます。
それだけコンテスト花として完成された品種です。
批判されるのを承知で、私はいつも「完成され過ぎていて栽培の楽しみがなくて面白くない。コンフィダンスや清涼殿のように、栽培者の性格が投影される品種の方が、栽培する楽しみが多い……」と言っています。
そんな贅沢な文句を垂れつつ、私自身も「困った時の手児奈頼み」をしてしまいます。
2007年10月の花です。
当時は「ダイアナ プリンセス オブ ウェールズ」と呼ばれていましたが、数年前に改名しました(させられました?)
イギリス王室とJ&Pとの煩わしい関係があったと耳にしたことがあります。
春よりも秋の方が良い花が咲きます。
また鉢植えでは生育がよくありませんが、地植えにすると抜群によく育ちます。
旧名通りの品格あふれる名花だと思います。
2007年7月の花です。
以前、魅惑の血筋について書きました(2021年10月3日の記事「10月3日 講習会終了」)が、「作っては捨て、作っては捨て」を繰り返している中で出会った花です。
花芯が高く発色も良いのですが、花弁数が少なくボリューム感に欠けますので、現在ではこの株の血筋は残っていません。
2006年6月初めの花です。
超遅咲きで春はコンテストの期日に間に合いません。
かつ秋は花芯が乱れて「キャベツ」になりますので、コンテストに出品できません。
しかし、輝く赤は他に類を見ません。
最も優れた赤色だと思います。
陽光の下でじっと見ていると、花の中に吸い込まれるような錯覚に襲われます。
品種名の La Marseillaise はフランス国歌ですが、その名前がぴったりのフランスらしい洒落た花だと思います。
2005年5月の花です。
春よりも秋花の方がキリッとした花容になります。
通常はやや小ぶりの花ですが、時に巨大な花が咲いて驚きます。
関西では、故田中四郎先生がいつも巨大なコロラマを出品なさっていたことが思い出されます。
まだ私が駆け出しの頃、田中先生の宇治のご自宅に伺い、整然と植栽されているコロラマの巨木を拝見して驚いたことが懐かしく思い出されます。
これ以前の暑中見舞いのはがきはフイルムカメラで撮影した写真で、デジタル化していませんのでご覧いただくことが出来ません。
今日はネタがありませんでしたので、ダラダラと毎年のベストショットを並べたてました。。。失礼いたしました。