昨日に引き続き、地植え株の剪定を行いました。
以下、8月1日に長居植物園花と緑の情報センターで開催した講習会のお話の実践編です。
モデルは大月啓仲先生作のレディーサワです。
白秋に比べて弁質が厚くしっかりとしており、花保ち良好でお気に入りの品種です。
まずは剪定前。
コンテストレベルの花が期待できるのは、長く伸びたシュートです。
現段階で4段目まで伸びています。
もう少し近づきます。
この中で剪定するのは、3段目か2段目です。
地植え株であれば背丈がある程度高くてもかまいませんので、この3段目の中間あたりで剪定します。
しかし、鉢植えは低く仕立てたいので、2段目で剪定します。
高めで剪定するならば、2段目から3段目の「節」の部分にある①の芽を使います。
ふっくらとしていて、芽の状態ですら既に美形!エエ花が期待できます。
ただ、ここで剪定すると株が高くなりますので、下の2段目で良い芽を捜します。
芽②および芽③は、御覧の通りすでに芽が伸びていますので、問題外です。
その下を見ます。
これらの中で、芽⑥はほとんど膨らんでおらず、ここで剪定すると芽が動き出すまでにかなりの時間を要します。
この芽は剪定候補から外れます。
そうなると、剪定位置は芽④でも芽⑤でも良いのですが、芽④はすでに動いた芽②・③に近い位置にありますので、すぐに動いて短めのステムになってしまう恐れがあります。
というわけで、芽⑤で剪定することにしました。
この写真で見るとふっくらとした美形の芽に見えましたが、角度を変えると、
「ふっくら度合い」が足りず、期待した通りの美人さんの花が咲くか、ちょっと不安です。
まあ、いまさら芽⑥まで切り下げるのも嫌ですので、このままにします。
ただし、次が「秘伝」……このままでも良いのですが、芽⑤がすぐに動き出す保証がありません。
場合によってはサボって(居眠りをして)なかなか動かないことがあります。
そこで芽を確実に動かす方法。
芽を無理やり「たたき起こし」ます。
芽のすぐ下の葉をむしり取ってください。
このショックで必ず芽が動き始めます。
かくて剪定終了です。
そして本日の最終作業は定期薬剤散布。
今週も幸いなことに気になる病害・虫害がありません。
で、薬剤は極めてシンプルに、
フルピカ フロアブル(殺菌剤)……50CC
ジェイエース水溶剤(殺虫剤)……100g
アプローチBI(展着剤)……100CC
水……100ℓ
ダニ忌避のために6月以来使ってきたバイオアクトは、我が家の薬剤庫において品切れになりました。
もう9月に入りましたので、今年度は補充しなくても良いかな?……つまり、今シーズンは「打ち止め」にしようかと思っています。