今夜は 第2次大戦前のレトロな品種をご紹介します。
いずれも コンテストに出品すると
審査を担当してくださる先輩諸氏のノスタルジーを掻き立てるものの、
さっぱり入賞しなかった品種たちです。
近年の(誰が育てても同じように咲く)剣弁高芯咲きのコンテスト花には
太刀打ちできなかったため、老化して樹勢が衰えた時点で、
接ぎ木で代替わりもさせず、消えていきました。
1926年 アイルランドの Samuel Davidson McGredy 3世 の作出花です。
やさしいクリーム黄色の ま~るい花容で、棘の少ない品種です。
初期の黄色品種の代表ですが、樹勢が弱く ステムが貧弱で
コンテスト壇上では見劣りしてしまいます。
1930年 同じく Samuel Davidson McGredy 3世 の作出花です。
アイボリーイエローの上品な花です。
樹勢は 前述の マグレディス イエロー よりは多少良いと思います。
私がコンテスト駆け出しの頃 伊藤祥一先生が
素晴らしい マグレディスアイボリー を出品していらっしゃいました。
私も同じような花を咲かせたくて栽培したのですが、
初心者には難しすぎました。
1938年以前 ドイツの Max Krause の作出花です。
現在でもコンテストに出品される「あけぼの」の交配親です。
樹勢が良く ステムもよく伸びます。
花色が魅力的ですが、コンテスト花としては花芯の締まりが甘く、
なかなか入賞しませんでした。
何の前触れもなく 突然枯れ込むクセがあり、
数年前に 我が家から姿を消しました。