天気予報通り、昼頃から雨が降り始め、午後は時々強く降っています。
明日の朝までは時々強く降る予報ですが、気になるのは風。
現在、強風波浪・雷注意報が出ていまして、明日も一日中、西風12m/sec の予報。
ステムが伸びて樹が高くなっていますので、鉢の転倒が心配です。
実は10月5日の夜も、最大瞬間風速17.1m/sec の強風が吹き続け、何鉢か倒れてしまいました。
その際、蕾が大ききなってコンテスト出品を期待していた株(千羽鶴)ですが……
重みを増していた蕾が、倒れた衝撃で子房のすぐ下でポッキリと折れていました。
それはさて置き、今日午前中の我が家の様子です。
9月4日に一斉に剪定しましたが、早咲き品種は開花し始めています。
以下、地植えを中心にご紹介します。
自宅の切り花用のパスカリ(左・白)や、台風でボロボロになったツル化したザ・マッカートニーローズ(奥・ピンク)などが咲き始めました。
右側の背の高い株はピンクラスターですが、コンテストに行けそうな気配。
この「ピン・ラス」や「あけぼの」は花(蕾)の重みで必ず花首が曲がりますので、添え木を当てて矯正する必要があります(後述)。
(ちなみに「あけぼの」はムズカシイ品種であり、且つ良い血統に巡り合えませんでしたので、私は随分前にgive upしています。)
メルヘンケーニギンの群れです。これはコンテスト期間にバッチリ咲きそうです。
地植えと同じ9月4日に剪定した鉢植えのメルヘンは、
これは火曜~木曜に咲きそうです。
我が家の主力選手、秋のホープは何と言っても魅惑です。
御神木(手前左)がコンテスト期間に咲きそうです。
別の場所に植えてある魅惑の群れ。何輪かはコンテスト期間に咲いてくれそうです。
が、やはり鉢植えは、
すでに開花が始まっています。
この秋のコンテスト、私の出品花はメルヘンと魅惑が中心になりそうです。。。って、いつもと同じやんか!
その他、ダークホースは、
ローラです。世間一般にはガーデン品種ですが、関西ではコンテストにも出品されます。
実は私も、2002年、千葉の京成バラ園で開催された日本ばら会の全国展で、理事長杯(2本組花)の1等をこのローラで頂戴しています。
その他、ずっとご覧いただいている鉢植え株の様子です。
う~~む……水曜~木曜に咲きそうですね。
これは火曜日に咲きます。
奇形の1枚葉が花首にあって「首曲がり」状態でしたが、ちょっとした外科手術を施して、ムリヤリ花首を矯正しています。
これはコンテスト期間にキッチリと咲きます。
レッド広島Bは外科手術が可能でしたが、台風の折に鉢が倒れて曲がったは、
矯正できずに曲がったままです。
「台風の時には鉢を倒して強風から守る」と、こうなってしまいます。
さて、上のレッド広島の写真は「枝直し」をしてあります。
「枝直し」はコンテスト出品をする場合には是非とも必要ですが、庭で咲かせて楽しむ場合や自宅の切り花にする場合は、無用の作業かもししれません。
ただし、人様に花を差し上げるならば、少しでも美しく見せるために知っておいても良い作業だと思います。
「枝直し」が必要なのは、ゆったりとカーブを描いた(猫背の)ステムと、蕾のすぐ下の3枚葉・5枚葉のところで「く」の字型に曲がったステムです。
どちらも作業の手順は同じです。
まず準備するのは、ホームセンターで売っている5㎜×5㎜×90㎝の「ヒノキ棒」とビニタイです。
「ヒノキ棒」の代わりに自転車のスポークや傘の骨、竹ひごなどを使う人もいます。要は、軽くて丈夫な棒であればOKです。
またビニタイの代わりに、接ぎ木テープを使う人もいます。
まず、ヒノキ棒をセットしますが、下部を軽く縛ります。
次に子房のすぐ下の花首をキッチリと固定します。
ヒノキ棒は子房の下部の形状に合わせるために斜めにカットしてあります。
次が一番大切な部分ですが、ヒノキ棒から「浮いている(離れている)」部分をきつく縛って、ステムを真っすぐにします。
「く」の字に曲がっているステムは「短いヒノキ棒+ビニタイ1か所」で矯正できますが、「猫背」タイプは全体を真っすぐに矯正するために、ステムと同じ長さのヒノキ棒が必要です。それと同時に「浮いている」部分も長くなりますので、ヒノキ棒に強く縛る場所も、2~3か所になります。
最後に、初めに軽く縛ってあるだけの下部をしっかりと固定します。
これで終了です。
曲がったステムを真っすぐに治すためには、7日~10日ほど必要です。
写真のステム(イエローマイン)は、コンテスト最終日(1週間先の10月16日)の出品をイメージして枝直しをしましたが、今日は出品7日前ですので、枝直しのタイミングとしてはギリギリです。
最後に、本日採花した品種を少しだけ紹介します。
すべて9月4日に剪定したものです。
「切花」として採花しましたので、コンテスト出品であれば「明日の花」「硬い」と言われる開花度です。
つまりコンテスト出品を考えるならば、採花が1日早いものばかりです。
メルヘンの交配親は公表されていませんが、明らかにロイヤル ハイネスの血が入っていますね。
ご存じの通り、ハイネスの弁質は良いとは言えず、雨や朝露でシミができます。
その点、メルヘンは多少の雨にはビクともしない、素晴らしい弁質です。
ただしメルヘンは葉に大きな欠陥があり、春花は花首から50㎝以内には柳葉、1枚葉、3枚葉がズラズラ~~~~ッと並び、5枚葉が足りません。
秋には5枚葉がそろいます。つまり春にはコンテストに出品できない、「秋だけ品種」です。
(一方、ハイネスの葉は美しい照り葉で、春にも5枚葉が確実にそろいます。)
弁端(外弁の最上部と花筒の「9時」の場所)に2か所、黒い部分が見られます。
これは日焼けで、コンテストでは致命的な欠陥です。
露地栽培では蕾の萼が割れ始めるころから色付きのビニール傘を差しかけなければなりません。
一方、ハウス栽培であればそんな手間は不要で日焼けが出ません。
関西では伝統的に露地栽培のばらを大切にしますので、この写真程度の日焼けであれば許容される?……イヤ、やっぱり減点対象になります。
写真では分かりにくいと思いますが、巨大輪です。
ただ、花形に締りがなく「大きいだけ」という花です。
やさしい色合いとその大きさで、「素人さんを驚かせる」ために栽培している品種です。
時々ご覧いただいている、営利切花用の試作品種です。
巨大な花ですが、開花してからの花弁の伸びがありません。
残念ながら、関西好みの花ではありません。
広島バラ園、田頭数蔵先輩の品種。
黄色に中心の紫・茶色の目……という微妙なハーモニーは長持ちせず、夕方には白い平咲きの花になっています。
以上並べ立てた花などを切って、例によってバケツに入れて水揚げします。
明日は朝のうちに雨は上がりそうですが、その後の西からの強風が心配です。
しかし、火曜日以降は天気も良く、気温が上がりそうです。
コンテストまであと4日、一気に開花が進むだろうと期待しているのですが・・・