午後からは天気が崩れる……という予報もありましたが、夕方まで青空が広がっていました。
本日、10月の「やさしいばらの育て方」講習会を行いました。
今日はいつもご出席してくださる皆様に猛暑のお疲れが出たのか、いつもより参加者は控えめでしたが、実習でサンプルにした鉢植えには熱い視線が注がれていました。
地下鉄を降りてから会場までの周回道路沿いのイチョウには、例年通り実(ギンナン)がたくさんついていました。
しかし、桜の木々は猛暑の影響が顕著です。
枯れた枝や葉が目立ちました。
樹が被った炎暑のダメージは深刻な感じがします。
そう言えば、昨年の10月1日には、
「十月桜」はその名の通り花が咲いていましたが、今年は黄変した葉が痛々しく、とても花を期待できる状態ではありませんでした。
会場入り口に並んだ鉢植えは、
赤・黄・白の彼岸花や黄色の女郎花、ピンクの萩など、秋の草花が咲いていました。
また珍しい植物もありました。
説明文の札は「チュウキンレン」になっていますが、漢字表記は「地湧金蓮」ですので「チュウ」ではなく「チユウ」が正しいのでしょう。
それはともかく「チャイニーズ イエロー バナナ」という名前にふさわしいバナナ状の部分を見ていると……!!!
矢印部分に近づくと、
食事中のハナムグリがいました!!
こんな花?を見ていてもすぐに害虫に目が行ってしまうのは、ばら栽培者の悲しい「性(さが)」でしょうか?
さて、講習の中でお話しした「クロロシス(欠鉄症)」です。
鉢植えの「メルヘン ケーニギン」2株ですが、緑色で囲んだ左の葉はきれいな緑色です。
ところが黄色で囲んだ右側の葉は、
黄色~茶色の葉色で、だれが見ても「異常な葉色」であることは明らかです。
「クロロシス(欠鉄症)」と呼ばれる症状です。
「欠鉄症」とは言うものの、鉄だけではなく亜鉛やら銅やらモリブデンやらなど……様々な微量要素(の中の1~複数要素)の欠乏から起こる葉の異常です。
私は夏以降の薬剤散布の際に「鉄力あくあ」という微量要素剤を混ぜて葉面散布をしていますが、それだけでは不十分な株もあるようです。
そこで、近所のホームセンターで購入した微量要素補給のアンプル剤を鉢の縁に差し込んでおきました(8号鉢には2~3本、10号鉢には3~4本が目安です)。
7~10日くらいで葉色は正常に戻ります(戻るはずです)。
昨日は地植えのステムをご覧いただきましたが、今日は鉢植えのステムです。
地植えよりも2~3日遅れて「秋花剪定」をしましたので、まだ蕾は小さく小豆大です。
ただし9月1日に剪定した「ラ マルセイエーズ」は、
ステムが60㎝以上伸び、蕾の額も下りています。
明日以降の気温に左右されますが、平年並みの気温であればあと4~5日で「見頃」になると思います。
最後にこの1週間の採花状況を並べておきます。
「秋花剪定」をしてHT種がなくなった後も、家内は1日も欠かさず「マンマイちゃんの花(仏壇花)」を取り換えています。
そろそろ「秋花剪定」に失敗した(剪定が早すぎた)HT種が咲き始めましたので、活け換え用の花を揃えるのに苦労することはなくなります。
明日は雨の予報が出ています。
コンテスト1週間前になると、「雨対策」としてすべての花にビニール傘をさしかける大仕事が発生します。
平常心で雨の日を過ごすことができるのも、あと1週間でしょうか?
本日、講習会にお出ましくださった皆様、ありがとうございました。