関西ばら会

長居公園にて「やさしいばらの育て方」の講習会を原則偶数月・第1日曜日・14時~16時に開催しております(要予約 教材費200円必要 お申込み 花と緑と自然の情報センター 06-6694-8788 )また、常時会員の募集を行っています。Mail: kansaibarakai@yahoo.co.jp にお問い合わせください。

関西ばら会です! 長居公園内「花とみどりと自然の情報センター」にて「やさしいばらの育て方」の講習会を行っております。(要予約 教材費200円のみ必要 原則偶数月 第1日曜日 14:00~16:00 お申込み・お問い合わせ 花と緑と自然の情報センター 06-6694-8788) Mail: kansaibarakai@yahoo.co.jp

冬の天候まとめ

 気象庁の冬(12月~2月)の天候まとめです。

www.jma.go.jp

「全国的に暖冬だった」とあります。

ですが、実感と全く合わないので、ブログ担当居住地付近のデータで検証してみました。(「各種データ・資料」→「過去の気象データ検索」で出ます)

 

過去10年と今年を足した11年で見ると、今年は11年間で6番目の寒さ。平均気温で見ると「少しだけ寒い」という結果が出ました(気象庁は過去30年で平年値を出しているようです)

3月もまだ半ばですが、やや寒いようです。桜の開花も大阪では(去年より1週間以上遅くなる)4/1予測だとか?(このくらいの時期になると開花予測は当たります)


 問題は4月・5月の気温で、ばらの開花時期ですがどうなるでしょうか?日照はこれからも豊かなようなので、ブラインドの心配は少なくなりそうですね。去年は暑すぎて、色が出ずに咲いた品種が多かったように思いますが(ピエールドゥロンサールはどこもかしこも色が出てなかったような)、今年は良い色で咲きそうな気がします。

審査基準説明 その2

 前回の投稿は文字ばかりで分かりづらいので、「一般・新人の部」に実際出品された写真で説明します。ポイントは4点ということでした。

1.まず見られるのは全体のバランス。花は大きいが葉と茎が貧弱なものは上位に入賞しません。程よくバランスがとれているものには「花品(かひん)」がある
2.花、葉、茎が新鮮であること。病害虫の跡や風雨や薬害による損傷があると減点の対象
3.それから花を見る。花を上から見て丸く咲いているもの、つまり花弁がまんべんなく四方に開いているものを整形花とする
4.次いで花の真ん中、花芯を見る。花芯が偏らず真ん中にあり、鉛筆の芯が入りそうに高く伸びあがっている花(注:これは高芯花の条件で新人の部はどんな花でも出品OKです)

 

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右のピンクの花は「ロイヤルハイネス」という花です。

1.葉と茎(ステム)が花と比べて弱いです
2.花が疲れて垂れて新鮮さがありません。

輸送や会場の暑さで思ったより花が進んだり疲れたりするので、(特に春は)少し若い花を切って、一時間くらい水揚げしてから持参すると良いようです。

 

左の「あおい月」は新人の部としては優秀すぎます。

1.バランス良い
2.花色がとくに鮮やかです 
3.整形です 
4.花芯も出ています

このレベルが新人の部に出てくることは滅多とないはずです。

 

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「コンフィダンス」です。

1.ステムが長くとれていて立派です。しかし下の方の葉が小さく、上の方が大きくなっておりバランスがとれていません。典型的な施肥技術の拙さです。
2.病害虫や薬害の跡はほとんどなく葉色もきれいです。
3.整形度はなんともいえません。
4.花芯は見事に潰れています。

ブログ担当の新人時代の力作です(^-^;

 

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黄色の花はデルバール社の「スヴニール・ドゥ・マルセル・プルースト」という品種です。

1.全体としてまとまったバランスをしています。ただ茎(ステム)が短くて生けるのが大変なのでもう少し長く切ってきた方が良いです
2.花色が非常に鮮やかです。葉もきれいです。
3.花も四方に開いていて、一番良い時に審査時間を迎えられたのではないでしょうか?
4.会員の部は高芯花でないと入賞しないようですが、「一般・新人の部」はこのようなディープカップ咲きでも関係なく入賞します。

少し花がななめを向いているので正面を向くように生けてればもっと良かったと思います。

 

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赤の花は「熱情」という品種です。

1.もう少し花が大きく咲けば最高だったのでしょうが、まとまっていると思います。
2.新鮮さも良いです
3.少し若い花かもしれませんが、きれいな花です
4.花芯はきれいに出ています。

花がよくてまとまっています。


・・・・とこんな感じで見られていると思います。 ブログ担当は審査員ではないので間違っているかもしれませんが(^-^;
出来ることなら審査後、ベテランや審査員の方をつかまえて講評してもらうと改善点が明確になります。出品することで改善点が明確になるのは、ばら展出品の一番のメリットだと思います。当然お庭のバラもレベルアップすること間違いなしです。

www.sakuyakonohana.jp初めての場合は出品前に受付に声をかけていただければ、お手伝いさせていただきます。会員でなくても出品出来ますので、今から少し手をかけて出品を目標に栽培してみませんか?

審査基準説明 その1

 ばら展に出品お願いします、と言っておきながら、どこを見られるか?(審査基準)を載せていませんでした。


 種目は後日発表となりますが、ここでは基本の「一本花」のポイントを記載します。
細かい審査基準は書ききれませんので、簡潔にまとまっていると思われる、日本ばら会会報「ばらだより」No.607 2007年5月号 公開座談会 p.21 「6.審査の基準と花の見方」の内容を要約します。

 

  1. まず見られるのは全体のバランス。花は大きいが葉と茎が貧弱なものは上位に入賞しません。程よくバランスがとれているものには「花品(かひん)」がある。
  2. 花、葉、茎が新鮮であること。病害虫の跡や風雨や薬害による損傷があると減点の対象
  3. それから花を見る。花を上から見て丸く咲いているもの、つまり花弁がまんべんなく四方に開いているものを整形(正形)花とする
  4. 次いで花の真ん中、花芯(花心)を見る。花芯が偏らず真ん中にあり、鉛筆の芯が入りそうに高く伸びあがっている花(注:これは高芯花の条件で新人の部はどんな花でも出品OKです)


・・・・と書いても余計に分かりづらいので、次回の投稿で写真入りで説明しようと思います。

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3.と4.はこの写真で多少は分かりやすくなるでしょうか?

 

 

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こんな画像もありました。

 

他、審査について書かれたものに

  • 日本ばら会「ばらだより」 2016年5月号 P.24「日本ばら会 審査基準の要点」
  • 「この花でももの足りない」 P.107「コンテスト壇上の花の見方と花の仕上げ方」
  • 「ビルゴ礼讃」 伊藤克三著 P.137 「コンテスト雑感」


が、あります。「この花でももの足りない」は2016年10月に出版されたものなので入手可能だと思われます。中級以上のコンテスト派が対象のようですが、良書です。定価2500円。問い合わせ先は日本ばら会のようです。

電話:03-3702-9413
FAX:03-3702-9414

www.barakai.com

Vの字

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 上下の写真とも下手に接いだ新苗の例です(1月末に接ぎました)。しかし下の写真の苗はこのまま育てればすぐ先行組に追いついてくると思います。

 

違いは芽の下部V字のところです。上の写真は隙間があります。下の写真は密着していてカルスが接着剤のように出てきています。接ぎ木講習会の際、黒板に赤色で塗ったり、ギューっとして!などと強調したつもりでしたが、強調が足りなかったのではと反省しております。

 

両者抜いてみると、新しい白根の量も結構違います。どの程度活着しているかで白根の量もわずか一か月余りで変わってくるようです。台木の状態の違いも関係しているのかもしれませんが。

シェアブリス 5本組花

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  バラ展の様子を少しご紹介します。「シェアブリス」という品種です。写真では分かりにくいですが、非常に大きな花です。わたくし初めて見た時はびっくりしました。
香りも良いとのことですが、あまり他のばら展では出てこない品種のようです。しかし当ばら会ではよく出品されています。
非常に大きくなる品種・しかも地植えでないと良花が咲かないということなので、なかなか栽培に踏み切れない品種なのかもしれません。

 「羽ばたくように、また波打つように伸びやかに咲く姿」は一見の価値ありです。

 この品種、当会の大先輩、寺西致知先生が初めて日本に輸入したと聞いたことがあります。当会のベテランの庭にはその初代直系が咲いているとか?関西らしい花として今後もずっと見ていたい品種です。


 5月12日、13日、14日が「大阪ばら祭 2017」です(花博記念公園 咲くやこの花館にて)。
非会員の方でも「一般・新人の部」に出品可能です。今から少し手をかけて綺麗に咲いたバラを出品してみませんか?
会員の方でも出品したことのない人は、今年是非出品お願いします!

接ぎ木苗の3月

 3月になりましたね。12月に接ぎ木した新苗の調子はいかがでしょうか?

 3月になると急激に日射しが強くなったり、気温が上がることもあります。昨年ですと3月5日に我が家近辺は最高気温21度を超えました。そうなると根量はまだそれほどなのに葉が沢山の苗(加温した苗に多い)は耐えきれず、葉がチリチリになる場合があります。


チリチリになってもそのまま育ちますが、精神的ダメージはいかほどか・・・・
特にサンルームや小さい簡易ハウスは中の温度が上がりやすいので、トラブルが起きやすいようです。暑くなりそうな日は、サイドをあけて温度上昇を防ぐとか環境に合った予防策を施して下さい。

今まであまり日射しが当たらない場所に置いておいた方は、今から少しずつ日射しに慣れさせておきましょう。
幼い苗なので急激な変化は苦手です。初めは午前中だけにするとか徐々に慣らすことがトラブルを未然に防ぐコツだと思います。


 3月は温度差が激しいので、成長が早い場合は病気の心配もあります。ハウスで育てている場合、べと病が怖いようです。
うどんこ病は施肥が適切であれば出ないと九州の名人にいただいた資料に書いてありました。しかしついついやり過ぎたとかギリギリを狙っている方は発生するかもしれません。
不安のある方は薄い殺菌剤を使用することは構わないと思います(倍くらい薄くしないと薬害が出て本末転倒になります)。


 3月10日を過ぎたころから目に見えて成長してくるので、楽しくなってきますよ。置き肥をまだしていない方は少量施しておけば、成長に勢いがつきます。
色々ごちゃごちゃ書きましたが、やりたいようにやった方が楽しいと思います。ブログ担当の言うことなど無視して、液肥ガバガバやるとか、我が子以上に過保護にするとか、楽しんでいただくことを願っています。

なおブログ担当は今週末から3月末まで液肥を週一でやります。

 

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2月に接いだ分です。台木を切ったところから生えてきているのは、台木のノイバラの芽です。これは見つけ次第深くえぐって取り除いて下さい。

 

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芽が三つ出てきています。これはそのままにしておいて良いです。気持ち悪い方は両端を芽かきして下さい。

剪定日和

  本剪定はお済みでしょうか?関西の気候の場合、今日から来週末にかけてで剪定を終わらせるというのが無難な剪定時期かと思われます。今日は暖かく天気も良いようなので、絶好の剪定(と布団干し)日和かと思われます。


 先日、大先生と電話でお話しさせていただきましたが、昔はいつ剪定しても咲く時期は変わらなかったものだけど、最近はどうだろう?という話題が出ました。
去年や一昨年のように非常に暑くなると予想して、相当剪定を遅らせる・・・といった賭けをする人もいるかと思いますが、今年の春の気温はどうなるんでしょうね?


 他、あるコンテスト向き品種は基本ケンケンした咲き方をするが、かなり少ない確率だけどふんわりとした咲き方をする花がある。
同じ人が同日に持ってきた花の中にもそういうふんわりとした花が一本だけあったりする。株が違うのかなあ?という話題もありました。


ブログ担当はその品種を育てていないので、なんともな話でしたが、「この時のあの花と去年の○○さんのあの花」を他の花と見比べてみて・・・という指定を受けましたので写真を見てみました。
今まではドレッシングでそうなっていると思っていましたが、スッピンの状態で明らかに違いがあるそうです。先生はふんわりが好みだそうで・・・・

それを聞いて、その品種を大量購入して当たりを待つ・・・という愚行をしでかすのではなかろうか?と自分に怯える週末です。

 

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 写真は本文とは関係のない品種ですが、ロイヤルハイネスという品種です。

伝統の品種ですがなかなか良花が咲きません。おまけに大ベテランの先生にはかつての最高に咲いたロイヤルハイネスが頭にあるので、ちょっと良く咲いたくらいでは相手にしてもらえない損な品種かもしれません。とはいえ自宅で見る分にはこの程度の三流(四流?)ハイネスでも他の庭花と比較すると凛然とした気品があり別格といった感があります。病害虫に(非常に)弱いということですが、変な癖はないので育てやすい品種だと思います。

 ある名人様に教わった話ですが、昔、関東の名人が出品されたロイヤルハイネスは5月に入ってから一度も水をやらず花を仕上げた。その時のロイヤルハイネスは銀色がかって輝き別格の発色だった・・・とのことです。

ホット神崎 10本組花

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 ばら展の様子を少し紹介します。この品種は「ホット神崎」という名前で「ホットコウザキ」と読みます。命名された方は大名人で、お住まいの神崎町にちなんでいるそうです。
当ばら会にも審査に来ていただいたり大変お世話になっており、わたくしブログ担当も(あちこち追いかけては)図々しく声をかけて勉強させていただいています。

 

 最近あまり流行らない(?)こういった剣弁高芯のバラですが、皆さまはどう感じられるでしょうか?
ただバラ展の日に、これだけ揃えて咲かせるというのは本当に難しいのです。
特にこの花の栽培者様は遠方より持ってきていただいているので、輸送の問題もあります。それだけ丹精込めたバラが出品されます。是非ばら展にお越しになってご覧になって下さい。

 

 この品種は太陽光線のあて具合によって、弁端の色がかなり変わります。弁端を薄いピンクに咲かせることも出来ますが、栽培者の情熱が表れたような紅色です。
花には人柄が出るのでしょうか?そういえば栽培者様は、この花のようにスラリとした女性です。

接ぎ木経過

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 接ぎ木した苗が成長していく姿は可愛いものですね。ブログ担当のところの接ぎ木苗は今こんな感じです。

接いで2週間経って活着した後は外に出しているので、一番早い組でこんなもんです。まだ芽が伸び始めのも一杯います。温度の高いところに置いている方や、肥料を早めに与えている方はもっと成長していると思いますが、ある程度伸びたらピンチして下さい。逆にまだ伸びていないという方も全然気にしなくて大丈夫だと思います。3月になると急激に成長してきますし、苗の時期は草体を伸ばすより、根を重視した方が良いと思います。

肥料過多気味で葉っぱが茂ると、苗のうちから殺菌剤が必要となったり、草体の割に根がいまいちの徒長生育で伸びしろがない、その他強い日射しでチリチリになる、凍害発生・・・・ということをブログ担当は経験しました。

 

 ブログ担当は、接ぎ木講習会の内容通り、植えつけ時に弁当肥えとして活力剤。しばらくしてリンカリ肥料を少しやったのみです(色々手をかけたい人向けで、基本的には不要)。来週末は2月末となりますので、肥料を少しあげようと思います(配布プリントを参照してください)。

 

 どうしても友人の苗が成長していると、うちも負けじ!と成長させたくなりますが、あまり張り合わない方が無難だと思います。3月になって啓蟄を過ぎたころ(今年は3/5)から、草体も根も一気に成長してきますので、それに合わせて肥料を適量効かせてください。

 

 3月が終わったころ、5号鉢の土が崩れない程度の根鉢を作ることが出来れば、秋に十分一人前の株になります。名人と言われる方達の中にはかなり早いペースで株を作って、秋に最高賞を獲得されたりする方もいますが、4月の段階で見上げるような株を作ってしまうと、ハウスがない場合4月の暴風でなぎ倒されます(経験済)。このくらいのペースでも秋の新人賞なら十分狙えるくらいは育ちますので、焦らず育ててあげて下さい。

春のばら展は新種目がいくつか増えますよ

 こんばんは。ブログ担当は副事務局も兼ねてますので、夜なべして次の春のばら展の種目案内やら出品要綱を作成しておりました。

 

 次回のばら展は今までなかった新種目が増えるみたいですよ~。

「香りばら1枝」「アレンジメント(中)」等が新設されるようです。「香りばら」は大輪でも、房咲きでもOK。お庭にイングリッシュローズやフレンチローズ、河本にF&Gローズ等が多いって方も出しやすくなると思います。前回評判の良かった、一般新人の部の「自由浮花5花以内」も引き続きあります。

 

 新会長もなるべくみんなが出品しやすいように、と頭を悩ませているみたいなので、会員の皆様は是非出品して下さい!会員でない方も、「一般・新人の部」は当日出品可能ですので是非出品お願いします!!(会員でも初心者の方は「一般・新人の部」に出品可能です)

 

これ以上勝手に掲載すると怒られるのでやめておきますが、正式決定したらすぐこのブログでもアップします。会員の方には郵送で3月末に送りたい・・・・と思っているのですが、色々後にならないと決定しない事項もありまして、郵送は遅れると思います。すいません。

 

「大阪ばら祭り 2017」は5月12日(金)~5月14日(日)(@花博記念公園 「咲くやこの花館」)です。種目の説明や輸送方法もここでお知らせするので、たまにチェックしてください。

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メイアンの「コンフィダンス」です。技量が非常に出る品種のようで、ブログ担当程度ではこの程度しか咲かせられません。気候や肥料で発色も変わるようで、サーモンがかるピンクと写真のようなパールピンク(?)となる場合があります。ブログ担当は輝くようなパールピンクなコンフィダンスが好きです。