今日は昨日にも増してポカポカ陽気で、外仕事をすると汗ばみました。
レースのカーテンで遮光していなかった南向きの縁側では、接ぎ木苗を管理している衣装ケースの温度が、
とんでもない高温になっていてビックリ!
慌ててレースのカーテンを閉めました。
さて今日は鉢植え株の剪定を行いました。
剪定前の朝の様子です。
次に、剪定のサンプルをご覧ください。
いつもお話しする通り、我が家の鉢植え株は基本的に前年に伸びたシュート枝だけの株です。
8号鉢では1~3本、10号鉢では3~5本のシュート枝が伸びています。
写真のレッド広島は10号鉢で、4本のシュート枝から成る株です。
矢印を付けた枝に近づきます。
年末の土替えの時に仮剪定をして、40~50㎝の長さになっています。
これを教科書通りに剪定をするならば、こんな感じでしょうか?
それぞれのシュート枝を、25㎝前後の長さで「外に向いた芽(外芽)」の所で剪定する……これが常識的な剪定方法です。
こんな剪定をすれば5月には1枝に3輪程度の花が咲きますので、この株では10輪以上の花が見られるはずです。
しかしこれまたしばしば申し上げる通り、私は「100輪のきれいな花より1輪のコンテストで勝てる花が欲しい」という栽培をしています。
そのために、例の「二毎芽(にまいめ)剪定」という非常識な剪り方をします。
各枝に2芽しか残っていません。高さは10㎝以下になります。
この剪定位置の芽は、昨日「理想的な芽」としてご紹介したような「ふっくらと膨らんだ芽」ではありません。
かすかに芽があることが確認できる程度です(が、それでOKです)。
なお、画像の一番右のように横たわっている枝は、外向きの芽ではなく上を向いた「内芽」で剪ります。
教科書に則って外芽で剪ると、そこから伸びるステムは異様に湾曲し、開花直前に枝直しの作業をしなければ切り花としても使えなくなります。
先ほど「我が家の鉢植え株は基本的に前年に伸びたシュート枝だけの株」と書きましたが、各枝に2芽しか残っていませんので、5月以降、否が応でも株元(クラウン)から新しいシュートが出るのです。
以上の通り、コンテスト用品種は「二毎芽剪定」が基本です。
一方、コンテストに出さない自宅及びご近所の切り花用の株は、
これも10号鉢のフルトンマッケイですが、コンテスト品種ではありません。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、2年経過した枝が2本、シュート枝が3本あります。
まずシュート枝は、
芽が①~④のように並んでいますが、コンテスト用と違って切り花用ですので「たくさんきれいな花が欲しい」という剪定をします。
とは言っても、教科書のように25㎝では剪りません。
切り花用品種は「三芽(みめ)麗しく剪定」を基本としています。
この高さを基準にして他の枝も剪ります。
しかし2年を経過した枝はどうしても背が高くなります。
できるだけ低く剪りたいので、1芽か2芽(黄色線)で剪定しました。
それでも2年経過した枝(一番左)だけが目立って高くなりました。
ただし他の枝を「三芽麗しく剪定」していますので、やはり5月には新しいシュートが出るはずです。
太いシュートが出た段階で、この背の高い枝は株元から切り捨て「お役御免」になります。
「二毎芽剪定」にせよ「三芽麗しく剪定」にせよ、注意しなければならない「フェイント攻撃」が時々あります。
8号鉢の千羽鶴です。
左の太いシュートですが、(1)(3)は裏側に芽があり見えません。
②の芽に注意が必要です。
お分かりでしょうか?
赤くなっていて、いかにも芽がありそうですが……スマホでご覧の方は思いっきり拡大してみてください。
実は芽のない「なんちゃって芽」であり、私はこれを「フェイント攻撃」と呼んでいます。
もちろんこの「なんちゃって芽」で剪ってもステムになりません。
こんな芽に注意しながら「二毎芽剪定」をします。
さらに、昨年11月にばら苗業者さんから届き、上の方の葉が展開している株の剪定例です。
これも基本的には「二毎芽剪定」または「三芽麗しく剪定」をしますので、上部の展開している葉はすべて切り捨てます。
黄色の円内は、
こんな状態ですので、黄色線で剪ります。
最終的に、こんな株になりました。
真ん中の枝は剪りたい高さに芽がありませんでしたので「節(ふし)」の部分で剪定してあります。
剪定が終わった鉢は、こんな感じになりました。
そして切り落とした枝たちは、例によってガーデンシュレッダーで処理しました。
2月10日に有給休暇を取って3日間で仕上げる予定の剪定作業、初日(10日)は雨に邪魔されましたが、土・日の2日間で3日分の作業をこなし、無事に今年の春花剪定を終えました。
来週末は……地植え株の足元に雑草が生えていますので、その雑草抜きと、地植えを剪定した際に新たにカイガラムシを発見した株が数株ありますので、その株へのマシン油乳剤塗布といった作業、それから防虫ネットのフレームの補修等々、次から次へとやるべき作業が続きます。
相変わらず膝痛が続いていますので、毎朝の京都散策を控え目にしてばらの作業に備えます。