明石のアメダスの最高気温は 20.5 ℃ でしたが、大阪は 25.9 ℃ の夏日だったようです。
旧暦ではまだ3月10日ですが、(大阪では)早くも初夏の気温になりました。
昨年の大晦日に切り接ぎをして、4号ポットに植えていた接ぎ木苗たちですが……
全てのポットで、鉢底から白根が伸びています。
そろそろ鉢替えをするサインです。
植え替えのための用土は、いつもの……園芸用土:赤玉土(中粒):腐葉土=1袋:1袋:1袋の、お決まりのブレンドです。
植え替える鉢は5号スリット鉢(長型)です。
これまた例によって、マグアンプK(大粒)を大量投入します。(1株に子供の砂遊び用シャベル1杯=約120を入れますが、今回はその半分の約60g。残りは次の鉢替え時=5月末~6月上旬に入れます。)
この時ちょっとしたコツがありまして、用土全体に満遍なくマグアンプKを混ぜてしまうと、
矢印のように、マグアンプKがスリットから飛び出しそうになってしまいます。
スリット鉢に砂遊び用シャベルで投入した後に、移植ごてをスクリューのようにグルグルッと回して、用土の中心部だけにマグアンプKが混ざるようにして、鉢縁のスリット部分にマグアンプの粒が来ないようにすると、↑ 左の鉢のようにスリットからマグアンプの見えない植え方になります。
とりあえず黒いビニールポットから接ぎ木苗を抜いた状態です。
しっかりと白根が巻いていて、用土(バイオゴールド社のストレス zero)の根鉢が崩れません。
これを新たに5号スリット鉢に、新しい用土(上述)で植えます。
植える深さは、接ぎ木部分ギリギリです。
こうすることによって、台木の根ではなく穂木そのものの根の発生を促します。
植え終わったら鉢ごと水に沈め、鉢底から十二分に水を吸わせます。
さて、そこで昨年大晦日に接ぎ木をした際に、お遊びでトゲナシノイバラの挿し木を台木にして接ぎ木を試したものがありました。
これを台木にして接いだ株は……
他の株に比べて「根の張り」が全くありません。
一旦伸びが止まって「出開き」状態だった芽の先に、矢印のような赤い芽が伸び始めた場合、その後の成長に期待が持てます……接ぎ木成功のパターンです。
ところが、この苗を180度回転すると、
穂木が黄色~黒褐色になって枯れ込んでいる様子が見られます。
パラフィンと接ぎ木テープを剝(は)がしてみますと、
こちら側はきれいなグリーンをしていますが、
この状態でも生き延びる可能性はありますが、コンテストで勝てる株に成長することは100%無い……残念ですが。。。
というわけで、廃棄処分です。
ただ、これ ↓ をご覧ください。
①は、しばしば言われる「形成層を合わせる」部分ですが、まったくカルス(癒合組織)が出来上がっていません。
それに対して②の部分は、ぴったりと癒合しています。
しばしば申し上げることですが、接ぎ木の際「台木と穂木(の内側)の形成層を合わせることが大切」とは言っても、結果として「カルスが最初に形成されるのは台木の皮部分と穂木の斜めの面」です。
接ぎ木をする際に、その点に留意する必要があります。
が、それはともかく、昨年2021年4月3日「敗北宣言」の記事(接ぎ差しのgive up)に続き、今回の「挿し木を台木にする作戦」も失敗に終わりました。
多少お金はかかっても、従来通りちゃんとした台木(1年間育てたノイバラの根部)に接ぎ木をする……これが一番良いということだと思います。