昨日来、山口県宇部市のO氏と「咲華都(さかと)」の話でメールのやり取りをしました。
手前味噌で申し訳ないのですが、先日の「大阪ばら展2021」の3日目、3本組花競技で私メが1等を頂戴した品種です。
咲華都(さかと)は2009年(平成21年度)のJRC銀賞受賞品種です。作出者は埼玉県坂戸市に住んでいらっしゃった故・内山與八氏です。
内山さんは生前、私を大変大事にしてくださいまして、ご自身の作出花の「さかと」や「希和」「トシコ」など、大株になった新作の品種を私のために「試作用に」と送ってくださいました。
新奇性が必要なJRCの入賞花であるにもかかわらず、「さかと」はどう見ても「ジェミニ」と瓜二つです。
この2品種、どこがどう違うのか……私なりに結論は持っています。
私自身が撮影した写真をご覧ください。
これまでに我が家で撮影したエエ状態で咲いた「ジェミニ」と「さかと」です。
「ジェミニ 1」と「さかと 1」とを見比べていただくと一番わかりやすいと思います。
「ジェミニ」は外弁の剣弁が鋭く、かつ花芯(花筒)部分がスマートで、シュッとしています(「シュッとしてる」は関西弁ですが、わかりますでしょうか?)。
それに対して「さかと」は外弁の剣弁の度合いがやさしく、半剣弁という表現がぴったりです。
また花芯(花筒)部分がやや太くグラマラスな感じがあります。
好みの差はあると思いますが、関西ではボリューム感のある「さかと」の方が多分好まれると思いますが、関東好みでは「ジェミニ」に軍配が上がるのでしょうか?
そこで問題。
これも手前味噌で恐縮ですが、10月30日に出品した私の10本組花です。
それぞれ同じ組花を、①……ほぼ横から、②……ほぼ上から撮影しました。
一番奥の3輪の中の真ん中の1本と、中の列の中2本に「ジェミニ」と「さかと」を活けていますが、それぞれが何なのか、お分かりですか?
あ、易し過ぎましたね。。。
奥の列の真ん中が「ジェミニ」……横から見た画像の剣弁具合でわかると思います。
中の列の2本はもちろん「さかと」です……花芯(花筒)の太さとボリューム感が明らかに違います。
「ジェミニ」は京成バラ園が取り扱っていましたが、今年のカタログからは名前が消えています。
まあ、ネットで探せば他のばら業者で容易に入手できるでしょう。
「さかと」は(公財)日本ばら会の会員作出花販売のコーナーではもう取り扱っていないようです。
株を持っている人にお願いして穂木を取り寄せ、自分で接ぎ木をするしか入手方法はないと思います(と言っても、内山さんのパテントはまだ継続していますので、現実的には入手不可能……ですね)。
是非とも……という場合は、やはり(公財)日本ばら会に問い合わせてみるのが正攻法だろうと思います。