梅雨の中休みとはいえ、ピーカンの晴天ではなく高曇りで風も適度に涼しい日曜日、一日中庭仕事をしていました。
今朝の採花は控えめ。
右の2輪は「マダム ヒデ」さん、正真正銘の2番花です。
それ以外は1.5番花。
朝から1番花の後に伸び始めた芽の整理を行いました。
5月29日の記事「6月6日の講習会 中止になりました」の記事と重複しますが、枝の整理の方法です。
放置しますと2~3本の芽が伸びて、さらにそれが4~9本になり、8~20数本の箒(ほうき)状になり……と収拾のつかない状態になり、病虫害が発生しやすくなります。
1本のステムは夏の剪定の時まで、ずっと1本のまま伸ばすのが基本です。
そうすることによって、風通しや薬剤の掛かり具合が良くなります。
1番花の後切り戻した枝からは通常2~3本の新芽が伸び始めます。
通常は上の芽の勢いが強いので、下の2番目の芽(➡の芽)[場合によっては、加えて3番目の芽]を摘み取ります。
1番上の芽の伸び方が芳しくない場合があります。
この場合は、迷わず上の芽を欠き取ります。
中には処理が遅れて、1番上の芽以外にも2(~3)番目の芽(←)が立派なステムになりかけているものがあります。
下のステム(←)にも確実に花が咲きます。しかしこれを伸ばすと枝が込み合うことになりますので、心を鬼にして、「ステムは1本のまま伸ばす」という基本を守ります。
伸びる芽を1本に絞った場合も、油断をすると「要らん枝」が伸びることがあります。
「主芽」の両脇にある「脇芽」が動き始めることがあります。
これは迷わず「脇芽」を欠き取ります。
シュート処理も、この時期の大切な作業です。
シュート枝に咲く花は、今年の秋~来年の春の「コンテストレベル」の花を期待できますので、的確な処理をしましょう。
展開した本葉(5枚葉あるいは7枚葉)が5枚以上展開したらシュート処理の適期です。
未展開の部分を(適当な高さで)摘み取ります。
必ず葉の付け根の「すぐ下」を爪でつまんで折ってください。
この時はハサミなどの刃物を使わず、爪でつまみます(理由は、切断面の表面積が広いほど水分の発散が多くなり、より「萎(しな)びる」からです。「萎びる」と、そこから伸びる芽と元のシュート部分がまるで1本の枝のようになります。下の「動き始めたシュート2段目」の写真の上の芽の所を御覧下さい)。
ここで、摘み取った方の一番下の葉を取り外して「ヒゲ芽の確認」を必ず行います。
この矢印(↑)は「ヒゲ芽」というよりは「伸び始めた芽」になっています。
このような「動き始めている芽」や「ヒゲ芽(細い糸のようなものが伸びている芽)」を伸ばすと、勢いのない細いステムになってしまいます。
シュートに残った方の芽も同じような状態である可能性がありますので、もう1段「折り下げ」ます。
そしてまた、折り取った葉をむしってみます。
これはほぼ芽が動いていません(見づらくてスンマヘン)。
これならばもう折り下げる必要はなく、これでシュート処理は完了です。
(これでも芽が動いていればもう1段、ダメならさらにもう1段と折り下げます。)
既に処理を終えたシュートからは2(~3)本の芽が動き始めています。
シュートを1本で伸ばすために、下の芽(←)を欠き取ります。
先ほど、シュート処理は刃物を使わずに爪でつまんで、切り口の表面積を広くして「萎びる」ようにすると書きました。
つまんだ部分の上が「萎びる」と御覧のように上の芽が真っすぐに伸び、シュートの段差がほとんど無い、1本の枝のようになります。
なお、この下の芽を摘み取らずにそのまま伸ばし「シュート2段目で(Y字状に)2枝に分ける」という栽培法を採用している人も多いようです。
2枝にすれば秋花を多く採花できます。
ただ、私は風通し・日当たりを極力良くするために、1枝で伸ばす流儀を厳守しています。
このシュート処理に関しては、皆様各々が「自分流」を確立すればよいと思っています。
昨日の記事でゴマダラカミキリ出現のニュースを書きました。
今日のニュースは……
梅雨入りが早かったせいでしょう、6月上旬なのに黒星病(黒点病)の発生を確認しました。
とはいえ、まだ1株(ブラックティー)のみ、日当たり・風通しの悪い部分に出ていましたので、まだ「蔓延(まんえん)」という兆候はありません。
が、注意して観察していきます。
夕方、予定通り定期薬剤散布を行いました。
本日のレシピは、
サンヨール乳剤(殺菌剤)……200CC
スピノエース顆粒水和剤(殺虫剤)……30g
バイオ アクト(ダニ忌避剤)……100CC
アプローチBI……100CC
水……100ℓ
サンヨール(有機銅剤)は古くから使われていて、耐性菌が出現しにくい非常に安心できる薬剤ですが、浸透移行性がありません。また残効も2~4日程度ですので、散布時には散布むらがないように丁寧に撒かなければなりません。
今日は散布に要した時間がいつもより20分ほど長くなりました。